書籍・雑誌

峰隆一郎 非情の牙

久しぶりに人斬り弥介シリーズを読んでみました。

おそらく峰隆一郎作品で屈指の使い手小田丸弥介の6作目。

第一作 人斬り弥介

第二作 平三郎の首

第三作 暗鬼の剣

第四作 修羅が走る

第五作 斬刃

前作五作の中で、浪人とは何かを峰隆一郎さんは書いてきました。

浪人の凄惨な貧乏生活。それを生み出した幕府政治の失策。

藩士と浪人との対比で様々なモノが見えてきます。

これは、ある意味現代社会にも通じており、いろいろ考えさせられて興味が尽きません。

人斬り弥介シリーズは、この後2作が発表された後、大陸書房の倒産により一時新作が読めませんでしたが、圧倒的な人気に裏打ちされて新シリーズが後日発刊されたのはご存知の通り・・・。

中途半端に6巻を読んだため、また弥介シリーズを読みたくなってしまいました。

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峰隆一郎 刀根又四郎論

峰隆一郎の時代小説にはたくさんの魅力的な登場人物がでてきます。

それぞれ大好きな主人公なので、主人公論を展開していこうと勝手に決めました(笑)

刀根又四郎は、二階堂平法の達人です。

二階堂平法は、松山主人が二階堂流を発展させて、平法として創始したと言われています。

平の字が示すとおり、一、八、十の順番で剣を学んで行きます。

最初の数年間は、ひたすら横に薙ぐことだけをやらされます。

剣を振りかぶって上から下に斬りかかっても、最大の肩幅しかありませんが、横に剣を薙ぐと、頭から足まで斬る長さ(可能性)が大きいため、避けにくいのです。

言われてみればその通りですね。

1.頭の皿を飛ばす。

2.首を薙ぐ

3.胸(心臓)を薙ぐ

4.腹を両断

5.脚を薙ぐ

この5パターンあるそうで、必殺の横薙ぎの剣なのですね。

一の横薙ぎを覚えたら、右袈裟斬り、左袈裟斬りの八の字斬りを覚え、最終的には十文字斬りで目録を得られるそうです。

刀根又四郎は、二階堂平法という必殺剣法の達人であり、もう一つこれ以上の武器があるのです。

殺気を感じると、半鐘がなりだして知らせてくれるのです。

酒によって両国橋の橋げたにあたまをぶつけて、右耳が聞こえなくなった代わりに「カンカンカン」と半鐘がなりだす・・・。

この発想は凄いですね。峰隆一郎恐るべし!

峰隆一郎のチャンバラ小説には宮本武蔵をはじめ岡田以蔵、浮田孫十郎、葉月六郎太そしてスーパーヒーロー柳生十兵衛と剣豪がそろっていますが、負けないという意味では刀根又四郎はベスト3に入るでしょう。

半鐘がなって危険を知らせてくれるので、準備ができるから斬られるわけがないですね。

二階堂平法+半鐘・・・これだけでも十分に強いのですが、刀根又四郎は、自分を野良犬とはっきり認識して自分の思うがまま生きるのが魅力です。

田沼意次から仕官の道(出世+安定)を告げられても、即答で断り、莫大なお金をぶら下げられてもぶれない生き方ができることこそ、刀根又四郎の魅力なのでしょう。

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峰隆一郎 弧狼が斬る

またまた、時代小説を読んでしまいました。

好きなんですねぇ!

大好きな刀根又四郎が登場するこの「孤狼が斬る」は何回読み返しても面白い。

大好きなキーワードにあふれています。

1.浪人
2.貧乏
3.チャンバラ
4.二階堂流
5.田沼意次

浪人=自由を感じるのです。自分の好きなように生きるには浪人っていいのです。

そして貧乏・・。自由を得れば定収入を失います。しかし、貧乏を理解すれば、これほど楽しいものもないかもしれません。

これを説明しだすと長くなりますが、起きて半畳寝て一畳の精神や、何も持っていない人は全てを得ることがわかれば、人生を楽しめるのですね。

二階堂流をチャンバラで楽しむのが大好きです。

自分が刀を使って斬り合いをするのなら、絶対二階堂流を選びます。

合理的で、しかも強い平法でばっさばっさとなぎ倒し・・・馬鹿ですねぇ。

田沼意次には共感するところが多く、大好きです。

贔屓目かもしれませんが、現代でも田沼流経済活性化方式は通用しそうです。

何よりも峰さんの小説を書くスタンスが大好きです。

これは、また次回の話題としましょう。

峰さんが亡くなったのが本当に残念です。

読めば読むほど峰流エンターテイメントは一流であったと思います。

峰さんの本をまたたくさん仕入してこよっと。

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ポール・リンゼイ 目撃

良質な犯罪小説を読みたい方に・・・・

ポールリンゼイの目撃は安心して、どっぷりと犯罪捜査を楽しめる佳作であります。

作家のポール・リンゼイはFBI捜査官時代に、この小説を書き上げたそうです。

ですから、リアルであり現場捜査官の感じる痛みや悩み、不安や喜び、現場の問題点などに嘘っぽさがないのですね。

官僚的なFBI体質や、上司の無能さは特にリアルです。

自分で経験したり、感じた怒りを小説に表現していますので、否定しようがないのでしょうね。

FBI内部の腐敗状況も、現場捜査官の優秀さも、現場捜査官から見た真実なのでしょう。

真実とは何か?

仕事とは何か?

深く考えさせられる小説であるとともに、文句なしに面白い小説です。

もう7回くらい読み返しましたが、忘れた頃に読むのとまた新たな発見があって楽しめます。

数年に1冊出るかでないかの名作です。


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北方謙三 明日なき街角

北方謙三氏の小説を読むとカタルシスを感じる。

快感を感じてしまう。

北方氏はハードボイルド作家と呼ばれているが、意図してハードボイルド作家になったのではないとエッセイで書かれている。

ハードボイルドとは文体のことである。

これは、私の持論でもあるし、多くの方が宣言している。

極力心理描写を抑制して、行間に心情をにじみだすようにしている文体のことである。

北方謙三は売れない20代の頃、編集者から書き直しを何回も何回もさせられて同じストーリーを文体を変えて書く練習をしたようである。

・・・・・ハードボイルド調で書いてみましたが、疲れました。ふぅ~。

明日なき街角から北方節をちょっと引用してみます。

●ヘッドライトが消えた。哲二は、くわえていた煙草をもみ消した。車を降りてくる二つの人影がみえた・・・・

●古いビルだった。開かないドアを男はいきなり蹴飛ばした。・・・

昼は作業着、夜はセルッティのスーツに身を固める哲二の中で、獣は育つ・・・・

ハードボイルドファンなら読みたくなる表現ですね。

「俺がけだものだってのかい」

「大人しい、いいやつだよ。だけどどこかにけだものを飼っている・・・・」

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阿川佐和子 いつもひとりで

ちょっと小柄でグラマーで、才媛お姉さま阿川佐和子さんの名エッセイです。

TVタックルでの阿川さんと、小説家エッセイストの佐川さんとは大違いなのです。

TVではメガネをかけた一重まぶたでごま塩頭の頭の悪そうなおじさんや、頭の光っているおじいさまなどの口うるさい方々に囲まれて本来の才女ぶりを発揮できないのですね。

日常の会話や、出来事。そして幼稚園から若かりし日々を思い出して面白おかしく文書を紡ぎだす技術はさすが。

本人は、読書が苦手とのたまっておられますが、これはお父上阿川弘之文豪のレベルと比較してのことで、一般人の我々と同一で語れないのが怖いところでしょう。

謙遜に騙されると大変な目にあいます。

慶應出身で、英語もペラペラ、しゃべるペースで文章を書ける才媛には騙されませんぞ。

偉ぶらないで、失敗談を笑い話にしてしまうあたりが素敵です。

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峰隆一郎 剣鬼・岡田以蔵

居眠り磐音シリーズを読破し、サスペンスでも読む予定でしたが、やはり時代小説が読みたくなって、チャンバラ小説を探してきました。

チャンバラ小説といえば、やはり峰隆一郎さん。

チャンバラの中のチャンバラ岡田以蔵の小説です。

実は、幕末~明治の話も大好きなのです。

今回は、幕末が舞台です。

教科書で、歴史を学ぶより莫大な小説を読むことで時代背景を勉強してきたのですねぇ。

ですから、尊王攘夷(ここでは、勤王攘夷と表現しています)と佐幕、倒幕、開港それぞれの矛盾も理解しているつもりです。

当時の志士達の中で日本の進む姿を正しく理解していた人は坂本龍馬はじめ少数であったと思います。

たかがチャンバラ小説とあなどってはいけません。

勉強の嫌いは岡田以蔵を使って、峰さんはこのへんを痛快に皮肉って当時の人々の考え方を正しく描いております。

大体、尊王と攘夷は別の概念ですから、尊王攘夷と続けてひとくくりにする歴史の授業がおかしかったのです。

尊王佐幕(公武合体策)もあれば、尊王倒幕も、尊王開港や佐幕攘夷も、倒幕攘夷、倒幕開港も入り乱れていた時代だったと思います。

倒幕を目指しているのに、武士の身分は永遠に続けられると信じて疑わない志士の姿が印象深かったです。

まるで、今の愚痴を言っている駄目駄目サラリーマンをみるようでした(笑)

口を開けば会社の愚痴や悪口を言っているのに、独立するだけの能力も自信もなく、理想の雇い主を自分の都合で求めているサラリーマンは、当時の多くの能力のない志士に共通するものです。

坂本龍馬は、土佐藩を脱藩し、日本のあるべき姿を求めて商社(株式会社)の租となる海援隊を組織したりしております。

岡田以蔵は、飼い犬として描かれております。

岡田以蔵が野生の狼だったらきっと天下無敵なのでしょうね。

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佐伯泰英 狐火ノ杜

居眠り磐音シリーズ第7弾も読破しました。

これはチャンバラ江戸時代旅行記としても気楽に楽しめました。

独特の視点で、江戸時代の浪人、長屋住まいの日常が描かれておりいろいろ想像をめぐらせると楽しいです。

当時の庶民の楽しみとは・・・

貧乏とは相対的なものであり、貧乏も楽しんでしまえば気楽で良いものなのかもしれません。

それにしても、睡眠時間がなくなってそろそろやばそうです(笑)

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ロバート・B・パーカー 残酷な土地

スペンサーシリーズを読み直してみようと、本屋にあるだけ買ってきました。

最近時代小説ばかり読んでいるので、ちょっと方向を変えてみようかと思います。

スペンサーシリーズを最初に読んだのは、20年近く前のこと・・・

当時スキーにはまっており、カナダまで出向いておりました。

贅沢なコンドミニアムを借りて、優雅にリゾートを楽しんでいた時に一緒に行った友達の本を借りて読んだのが始まりです。

面白さに衝撃を覚え、日本に帰るや否やスペンサーシリーズを買いまくったものでした。

その後、新刊はハードカバーで毎年購入するようになりました。

さて、残酷な土地です。

ボストンを中心として描かれるスペンサーシリーズですが、ここではロスアンジェルスが舞台となります。

パーカーの書くロスアンジェルスは、日本人の描く楽園のイメージとは程遠い世界で、メッキをつけた安物の金属の真の姿を愛情込めて描いております。

パーカーの描き出す都市の姿は秀逸でいつか訪問したくなります。風景描写のうまさはハードボイルド小説の特徴でしょうね。

頑固一徹、男のポリシーを貫き通すスペンサーの生き方に賛否両論はあるでしょうが、読んでいて痛快に感じるのは哲学を感じるほどブレのない生き方にあるのでしょう。

お金でもなく、名誉でもなく、地位でもないものに人生の意義を見出している人は大好きで、共感がもてます。

不器用ながら、自信を持って突き進むスペンサーにたまに会いたくなる。できることならもっとベタベタした恋愛部分の描写がなければもっと良いのでしょうが、これも含めてスペンサーシリーズなのでしょう。

しばらく時代小説と平行して、このスペンサーシリーズを再読(再再再読?)して行こうと思っております。

久しぶりに旧友に会うようでちょっとワクワクします。

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佐伯泰英 雨降ノ山

佐伯さんの居眠り磐音シリーズにすっかりはまってしまいました。

坂崎磐音の日常生活は本当に面白いです。

変な例えですが、サザエさんシリーズと同じように坂崎磐音の長屋生活に引き込まれてずっと読んでいたくなる。

7~10巻まで読んで、4巻を読み、5巻目に突入しました。

居眠り磐音シリーズを読み進める内に、磐音のことgだんだんわかってきました。

特に、長屋での生計に追われているところがなんといってもリアルで面白い!

鰻のさばきを、一日百文でするのが生活の糧となっており、用心棒などの臨時仕事でなんとか生きていく浪人の生活がいいのですねぇ!

夕食の心配はするのですが、来月、来年の悩みなどまったくない気楽な長屋生活。

わたしの好きなチャンバラ場面が多くてこれも嬉しいところ・・・

直心影流のウンチクや、刀についての記載も嬉しいです。

眠狂四郎の円月殺法とにたような、居眠り剣術・・・

年をとった猫が縁側で昼寝しているようなゆっくりとした剣法って面白いですね。

興味が尽きないシリーズで当分読み続けます・・・・

あー、眠い。

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佐伯泰英 雪華ノ里

10巻まで居眠り磐音シリーズを読んでから、4巻目に入りました。

こんな読み方をする人はそうはいないでしょうね。

正直、読み始めたら何回も読むのを止めようと本を閉じました。

その後の展開を知っているからこそ、哀しくて読めないエピソードがあるのです。

愛する許婚の女性が苦界に身を落として、各地を転々と売られていくのを追いかける坂崎磐音・・・

私は、主人公がいじめや、暴力、不当な扱いをされても耐えて耐えて自分の信念を貫くストーリーには共感しながら読み進めますが、自分の愛する人が苦界に身を落として春をひさぐストーリーには共感できないし、したくないのですね。

佐伯さんの他のシリーズでもそうですが、このような傾向があるんですね。

しかし、文句を言いながら読まされてしまうのは佐伯さんの力量なのでしょうね。

本を読んでいる時が一番楽しいのですから仕方ないか・・・

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佐伯泰英 遠霞ノ峠

居眠り磐音シリーズ 8巻 「朔風の岸」 面白かったです。

すぐに9巻目の遠霞ノ峠を一気に読んでしまいました。

古着屋総兵衛影始末シリーズ(徳間文庫)を思い出すような古着の販売場面もあり、リアルに商売の可能性を想像できて楽しかったですねぇ。

居眠り磐音シリーズの全てを読みたくなり、本屋に走りました。

残念ながら、1巻~3巻までがなかったので、4巻~7巻を買ってきました。

ここで普通の方なら、8巻、9巻を読んだ段階で次は何を読むのでしょうか?

私は迷わず10巻目を読み出します。

しかも、他の本もツマミ読みをしながら・・・・

しかしながら、佐伯泰英さんはある意味サディスティックですね。

国家老の嫡男であるのに、浪人となりそれでいて旧藩のために身を粉にして危険を顧みず働き、藩の財政再建に陰ながら働いて貢献させられています。そして自分は食べるために何でも屋のような仕事をして小汚い長屋住まいをしている・・・。

婚約者は、苦界に身を落とし、身を売っているのに自分は助けることもできない。

サディスティックな要素がないとここまでかけないのではなんて思ってしまうのも無理もないですよね。

こんな、コテコテのお涙ちょうだいのストーリーに喜んでしまう私も年をとったんでしょう。

なにかの本のあとがきだか、解説で佐伯泰英さんの居眠り磐音シリーズは通勤電車で読むのにふさわしいと書いてありました。

私は雨降りの夜、睡眠時間を削って眠い目を擦りながら布団の中で読むのも好きです。

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大藪春彦 マンハッタン核作戦

大藪春彦ファンはまだいるのでしょうか?

高校生の頃むさぼり読みました。

クルマや、銃に関するマニアックな詳細説明。

そして何より主人公の無頼で、無敵でニヒルなカッコよさ・・・

期末試験のときの現実逃避によく読みました。

名作「蘇る金狼」 「骨肉の掟」 「優雅なる野獣」 「汚れた英雄」・・・・・

片っ端から買って読みまくりました。

このマンハッタン核作戦は、「野獣死すべし」の伊達邦彦が登場する作品です。

作者大藪春彦の拳銃不法所持逮捕事件で、連載が中断されたため、発売が10年遅れたたので物語には1963年のクルマが登場しそれがまた面白い!

大藪作品の全てが佳作とは言いませんが、伊達邦彦シリーズは大藪春彦の分身ともいえる伊達邦彦を通して戦時中や戦後のイデオロギーが伝わり、当時の引揚者の感情がわかるものとしても興味深いもの。

今は亡き大藪春彦さんを偲びながら、理屈ぬきで楽しもうと思います。

マンハッタン核作戦  大藪春彦
昭和55年 角川文庫(460円)

永井豪さんが解説を書いております。

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佐伯泰英 朔風ノ岸

佐伯泰英さんの居眠り磐音シリーズを8冊目~10冊目まで購入してきました。

佐伯泰英さんの書くスピードは凄いです。

時代小説のシリーズ物をたくさん書かれておられます。

今一番の売れっ子時代小説家であるのは間違いありません。しかし、あまりにもたくさんのシリーズがあってどこまで読んだのか覚えていないですね。

同じ本を4回、5回と買うことはざらにあるのですが、多くは意図的に購入しております。

突然、夜中に昔読んだ本を思い出して、無性に読みたくなり書庫をごそごそ探し出します。

1時間くらい探して見つからないと、余計に読みたくなり2時間探して見つけたはいいのですが、もううっすら明るくなってきており断念することを繰り返すにつけ、探すのをあきらめました。

どうせ風呂で複数回読んで本もボロボロになるのであれば、

「えーい、買ってしまえ!」

と読んだ本、持っている本を買うのです。

居酒屋で一品料理をたのんだと同じ金額で、一晩楽しめるのであればこんな安いものはないと思っております。

さて、居眠り磐音シリーズですが確か3冊位は買ったと思うのですが、佐伯さんはあまりにも多くの本を出しているので田舎の本屋では第一巻からそろえて置いてないのです。

今回は、銀行その他雑用をこなしに外出したついでの忙しい5分で本屋に仕入にいったのでいろいろ考えている暇はありませんでした。

20冊位の文庫本を適当に買って帰ってきたのです。

家に帰って見てみると、買った本の3/4以上は既に読んだことのある本でした。

残りの本もひょっとしたら、70ページ位読んでから、デジャビューを覚えて読んだことに気がつくこともあります(笑)

この朔風ノ岸を読み出すと、佐伯さんの本の中ではもっとも落ち着いた本であることをあらためて思い出しました。

ところどころに出てくる脱藩の理由を、あっそうだった!と思い出しながらじっくりと読ませていただきました。

さて、1~7までを明日買いに行ってこよっと。

面白くなってしまいました。

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大前研一 やりたいことは全部やれ

是非、サラリーマンの方にこの本を読んで元気になってもらいたいと思います。

中間管理職の方が疲弊しているそうです。

大前研一さんが調査したところによると、多くの人が不安と悔しさにまみれているのだそうです。

実際にコンピテンシー・テスト(管理職としての総合能力試験)を受けてもらうと、管理職としての訓練・企画力・分析力・ITの実践的知識など測る項目がすべてが低いという結果が出たということでした。

親の言うことを聞いて、いい学校をでて、いい会社に入って、上司の言うことをよく聞いて一生懸命に働いたエリートでも壁にぶつかって悩んでいる人が多いです。

つまり、与えられた仕事を一生懸命やっただけで、必要な勉強を社会に出てから全くしておらず、必要なスキルが身についていないのです。

会社人間として会社に尽くした20年間を送ってきたあなた!

仮に今のあなたの肩書きや会社の応援を取り去ったあなたは社会から必要とされているでしょうか?

親の言うとおり、先生の言うとおり、上司の言うとおりに生きてきた方は「人の人生」を生きているのだそうです。

そして壁にぶつかって今後の人生を考えた時に、是非この本を読んでみましょう。

あなたが今40歳としたら、あなたの人生はまだ半分あるのです。

あなたは、もし人生をやり直せるとしたら今の会社でもう一回働くことを選びますか?

あなたは、今の仕事を天職だと思っていますか?

あなたは、今の仕事が楽しくて楽しくて仕方がないと思っていますか?

大前研一さんは、会社や仕事に振り回されずに思い通りに生きないと後悔すると警告してくれております。

好きなことをやり、自分の人生は自分で決める後悔のない人生を送ることを教えてくれる本です。

毎日ため息をつきながらつまらない仕事を嫌々するのも人生。

毎日笑顔で充実した仕事をしてワクワクしながら生きるのも人生。

全て自分で選べるということに気づいて欲しいですね。


「やりたいことは先にのばすな!」

「やりたいことは全部やれ」 大前研一

講談社 2001年12月

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松田公太 全ては一杯のコーヒーから

Koujin5 松田公太  全ては一杯のコーヒーから


新潮社  2002年


私の大好きな本です。

私が今の会社を起す前のことです。


サラリーマンだった私は、既に自分の夢の実現のために起業をする決心をしていました。

しかし、不安も当然ありました。そんな中、ひたすら成功者の本を読んだり、勉強をして不安を打ち消していました。

こんな時、普通の青年しかも私より若い松田さんが会社を苦労して立ち上げるこの本に出会いました。

タリーズコーヒージャパンを立ち上げるお話です。

金もなく、コネもない普通のサラリーマン、しかも私より若い人が成功に向かって進んでいくお話だったのでのめりこむようにむさぼり読みました。

説教じみた話もないし、自慢話もありません。

失敗したことを笑い話にしたり、実際に自分が経験したことからの教訓をさりげなく書いてくれているので成功本でありながら、物語を読んでいるように楽しめました。

当然、モチベーションが高まり夢へ向かって笑顔で進むことが出来ました。

最終日に出社し、会社のドアを開いて一歩外に踏み出した時に喜びのあまり飛び上がってガッツポーズをしたことを昨日のことのように思い出します。

人生を変える本に何冊か出会いましたが、この本は私に勇気をくれた本です。

28歳という青年期に起業し、工夫と人の発掘と楽しい努力により会社設立後3年2ヶ月でスターバックスにさきがけ、飲食業界最速で株式上場した男の話です。

現代の太閤記のように楽しめながら、人生を応援してくれます。

やる気のない人や、向上心のない方、ぶら下がり社員も読んでみて下さいね。

お客が来ない店のに客を入れるために、ふと気づいたように立ち止まり、タリーズに入るとつられて入る話は笑いました。

私の心の師(勝手に心の中だけで呼んでおります)石原明さんも、タリーズのカップを持って店にはいると釣られてはいるバカ(失礼)もいると、某セミナーで笑い話をしていましたのが、人間必死になるとなんでもやるものです。

絶対成功させてやると決断し、行動すれば成功するものです。

小さな会社ながら会社を起せたのも松田公太さん含め、決断して実行した先人のおかげです。

夢は叶えたいと思った人だけが叶えるものですね。おかげで楽しい毎日です。

松田公太さんありがとうございました。あなたの情熱が役にたちました。

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世界で一番きになる地図帳

4029080世界で一番気になる地図帳   おもしろ地理学会編

青春出版社    2006年6月




地図は裏から読むと面白い!

世界とにほんがよくわかる最強の地理教室!

こんなキャッチコピーの本をプレゼントされました。

うんちくの好きなわたしは、暇な時にページをめくって暇つぶしに使っております。

しかし、残念ながら知りたくもないことを自慢されているみたいで「ふーん」という感じが正直なところ。

悪く言えば、聞きたくもないつまらないウンチクを聞かされている気がしなくもないです。
ごめんなさい。

タモリさんの「へぇ~」というテレビ番組のように感心するような記述が少ないのです。

どうでもよいことや、すでに知っているようなことを自慢げに書かれても・・・・

しかし、キャッチコピーのうまさには舌を巻きました。

世界で一番きになる地図帳なんて書いてあれば気になって買う人もいるでしょう。

しかし、好意でいただいた本でもあるし、文句を言う割には手持ち無沙汰の時に何も考えずに夢中にならずにページをめくれる秀逸な本として手元においておこうと思います。

正直なところ普通の地図を見ているほうが何倍も面白いのが本音ですが・・・・。

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山本周五郎 風雲海南記

Fukeionigiri
山本周五郎  風雲海南記

新潮文庫   平成4年





風呂に入る時に読む本を「書庫」の奥の方の棚をさがしていると、山本周五郎さんの本が出てきました。

誠に申し訳ないのですが、山本さんの本を好んで読んだ覚えがないので期待もせずに風呂で読み始めました。

すると・・・・

面白いのです。

これは、戦時中に刊行されて、戦後長く埋もれたままになっていた小説だそうです。

最近、時代小説を読みまくっているのですがやはり小説は、小説家の力量以上の作品はできないと思い知らされました。


 

たかが娯楽小説といわれるでしょう。その通り、娯楽小説です。しかしこの本は600ページに及ぶ長さにも関わらず、なんと640円なのですねぇ~!

中身もいいが、安いのです。

最近の時代小説の本、例えば大好きな佐伯泰英さんの「上海」がほぼ同じ金額なのですが、ページ数は約半分。

佐伯さんの本が高いのでなく、山本周五郎さんの本が安いのです。念のためにアマゾンで調べてみると・・・やはり780円に価格改定されていました。

それでも金額をページ数で割ると安いです。ページあたりの単価比較は本の雑誌で目黒さん達が昔やっていましたよね・・・。

表現も、ストーリー設定も、人物の心理描写も、風景描写、時代背景の調査などやっぱりうまい(失礼!)です。

時代小説の前に、小説としてきちんと成り立たないといけないのですね。

特に人物設定や人物をいかにも生きているように(小説の中では実際に生きているのです)描き、読者を入り込ませる描写力には脱帽!

理屈はいいので、続きを読みます・・・

こんど本屋さんに行ったら山本周五郎さんの本を買いまくってこよっと。

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中里融司 悲願の硝煙

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中里融司  悲願の硝煙 世話好き家老星合笑兵衛

小学館文庫  2006年

家老の地位も名誉も領民を助けるために捨てて、領地をすてて浪人になった爺さんの話です。

吉宗の時代の話ですが、笑兵衛爺さんは今の時代でも笑顔で世渡りができそうなひとです。

吉宗といえば大岡越前守忠相が○○の一つ覚えで登場してきます。そして雲霧仁左衛門・・・

吉宗が改革を進めている時代に浪人して生きていく爺さんを取り巻く話であり、如何に生きていくか、生き抜くかといったことに注目して読ませていただきました。

生活の糧をどう得ていくか。

江戸時代の小説にこのテーマを取り入れ、しかも浪人がどう生活するかという珍しい副題を重苦しくせず、さらっと書いてあります。

自分だったらどうするか・・・

この本を読むテーマはここにありそうです。

会社に入って労働を提供して、その見返りに賃金をもらうという発想しかない方は生き残れませんよ。

武士の時代といいながら、武士が生きにくい時代だったのです。

商人はしたたかに、職人は市場のニーズによって生きていけました。

戦いのない平和の時代に、武士は名誉だけでは生きていきにくいのです。

さあ、あなたならどうしますか?

インフラも整わず、商品も少ない時代なだけに想像するとなかなか面白いです。

江戸で生きるなら、侍になっても面白くもないので、職人か商人しか選択肢がありませんが、手に職をもてない不器用物なので手っ取り早いのは商人でしょうね。

現代の手法がどこまで通用するかわかりませんが、お客様の集め方やお客様のニーズをつかむ手法など考えているとワクワクしてきます。

商業をテーマに誰か時代小説を書いてくれませんか?

あまり、リアルに描くと時代小説にいっときの現実逃避を求めている読者を失ってしまうかもしれませんね(笑)

ここら辺をさりげなく、そして地理、文化を盛込んで書く技量をもった作家は少ないのです。

池波正太郎さんなんかその筆頭ですね。

あー、池波さんの小説が読みたくなりました。





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呉善花 スカートの風

Sakana呉善花  スカートの風

三光社  1990年


韓国生まれで、日本に帰化した呉善花さんの名著です。

全ての日本人に読んでもらいたい本であります。

近くて遠い国、韓国の実態を一女性としての体験を通して生々しく語っています。

韓国人の歴史を通して培われた習慣や、風習。そして、世界でも珍しい特別な環境下で熟成された考えた方を冷静に淡々と書かれています。

私も、社会にでて自分の意思で勉強をするまで、間違った韓国観を教わってきたことがわかりませんでした。

最初に気づいたのは、90年代前半頃仕事で韓国に行った時です。

友好国だと思った隣国の人がどうして、こうも日本人である私に冷たいのか?

どうしてタクシーにのるとボラレるのか?

不思議に思って調べだしたら、日本の教育の問題や政治の問題、それ以上に学校で教わらなかった韓国の真の姿が少しずつ見えてきました。

今でも、マスコミや学校の授業では正しい韓国や中国の近代史が封印されて、自虐的に捏造されているのです。

韓国が少し前まで軍事独裁国家だったことを今の若い方は知らないでしょう。

世界で好評価されている平和国家日本に対して軍隊を持っている中国と、北朝鮮、韓国の3国だけがどうしてネガティブに文句をいうのでしょうか?

韓国は、清朝の属国であることを数百年間強いられてきたのに、今の中国には誰も文句を言わず、35年間併合した日本に対しての反日教育が行われ、幼稚園児から小学生などの子供に日本を憎むように教育しているのは何故なのでしょうか?

1965年に締結された日韓基本条約が何故、韓国国民に2005年まで伏せられたのか?

従軍慰安婦問題とは?

いろいろな問題の背景が女性の日本永住活動を通して見えてきます。

どうして、韓国の女性が売春婦に身を落として世界中に広まったのか・・・

韓国人のよい側面も、そうでない側面も浮き彫りになってきます。

近くて遠くて、そしてとても面白い国・・・韓国。

マスコミに騙されて韓流ブームなんてものに乗っかっているおばさんたちは是非この本を読んで、韓国の側面を見てみると面白いと思います。

うわべの韓流(もう終わっていますか・・)にのっている日本のおばさんが哀れでなりません。

韓国の人たち個人個人は良い人たちなのに、どうして集団になると・・・・

韓国って本当に面白い国です。

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檀ふみ ありがとうございません

4029033壇ふみ  ありがとうございません

幻冬社文庫  平成13年



この本もハードカバー含めて複数冊買ってしまいました。

檀ふみさんは、自分をおっちょこちょいに見せようと書いたり、失敗談を書いても素敵に見えてしまうという稀有な女性です。

頭が悪そうに書かれても慶應大学出身の才媛であり、檀一雄さんの血を引く立派な文章を書ける作家でもあるので、そこらへんの若いおバカな女優さんとは大きく異なります。

妙齢になっても、みっともないおばさん(おじさん)にならず益々素敵になるのは男女問わずに羨ましいものです。

この本を読むと笑えるだけでなく、勉強にもなります。

「とんでもない」を丁寧にいうと正しいのはどちらでしょうか?

1.とんでもございません

2.とんでもないとこでございます

答えは、2です。

とんでもないの「ない」は、無いということでなく、「せつない」とか「はしたない」と同じで強調を意味するそうです。

つまり、とんでもございませんということは、

せつございません

と言うのに等しいことなのです。

モノを知らないとは恐ろしいことで、我々凡人が日常的に使ってしまっている間違いはとても多いものです。

檀ふみお姉さまの楽しい文章が読めて、そして勉強にもなる・・・。

いい本です。でも、檀さんの本を読むのはお風呂が多いのです。

お風呂で読むと、水に濡れてボロボロになります。ごめんなさい。

結果、何冊を同じ本を買ってしまうのですね。

そうでなくても、本屋で買う本は、読んだことのある本が多いような気がします。

整理整頓が悪く、読みたい本がすぐに見つからないためと、田舎の本屋さんに本が少ないのも大きな原因でしょうが・・・・

檀ふみさんの本は大好きです。


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ジェームス・スキナー  成功の9ステップ

4029022ジェームス・スキナー   成功の9ステップ





スキナーさんのセミナーに行ってきました。

そこで、懐かしの成功の9ステップをご紹介

成功しないというオプションを決めて断ち切り、思い切った行動で実行する。

物事を見るときには、良い面に焦点を当てて捉える。

人生には、失敗はない。学ぶ経験があるだけである。うまく行かなかったらアプローチを改善すればよい・・・

いろいろ教えてもらった本です。

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スティーブン・R・コヴィー  7つの習慣

4029020スティーブン・R・コヴィー   7つの習慣

キングベアー出版   1996年



ジェームス・スキナーさんと川西茂さんが訳した成功哲学書です。

単にビジネスやお金儲けをするためでなく、人間として素晴らしい人生を送るにはどうすればよいのかという当たり前のことに気づかせてくれた本のひとつです。

幸せとは何か?なんて恥ずかしい問題のヒントになる本です。

名誉でも、お金でも、出世でもないことに気づくきっかけになるかもしれません。

宗教でも、悪徳商法でもなく、善意の塊の良書です。

◆充実した時を過ごす

◆能力を発揮する

◆回りの人々を喜ばせる

◆健康に生きること

◆自分の好きなことができること

◆ワクワクしながら生きる

ざっとあげたことを達成することは、名誉、お金、出世よりはるかに幸せになれるのです。

これに氣づいて、実行に移すだけでいいのです。

明日は、スキナーさんのセミナー(3回目)に行って再度幸福度を上げてきます。

ちょっと読みにくい本ですが、7つの習慣を読んでみて下さい。

人生が変わるきっかけになるかも・・・・



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椎名誠  本などいらない草原ぐらし

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椎名誠  本などいらない草原ぐらし

角川文庫  平成十八年


親戚の通夜に行ってきました。

待ち時間がながそうだったので、書庫から適当に2冊文庫本をピックアップ!

そこにこの「本などいらない草原ぐらし」がありました。

案の定、暇だったので読み出すと・・・おもしろい!

どうしてこう、平易な文章がすらすらと書けるのでしょうか?

この中で、椎名さんが1992年までに書いてきた本(70冊)の中のベスト3をあげていました。

1位 武装島田倉庫

2位 菜の花物語

3位 発作的座談会

私の椎名誠ベスト3とは微妙に異なりますが、2位と3位は大賛成です。

そして、いやはや企業群というタイトルのお話も今の私は妙に共感致します。

当時、バブルがはじけた頃椎名さんの仲間達がつぎつぎと会社を立上げたお話ですが、
これには笑いました。

バブルがはじけたのに大丈夫かと心配する椎名さんをよそに、嬉々として元気一杯で会社を作るのが嬉しそうだったと書かれておりますが、まさしくその通り!

案ずるより生むがやすし!男一匹真剣に信念を貫いて、生きてきた人たちにとって会社経営などおちゃのこさいさいでしょう。

極私的極微弱会社(椎名さんの表現)は、不況など味わいたくてもそのスケールに達しないため実質的には不況の影響を受けないのです。

不況の影響を受けるのは、零細企業までです。

極私的極微弱会社は、不況と関係ないのは本当です。自分で会社を起してからこの本を読んで痛感しました。

社会のニーズに応えるような仕事をしていないし、世間の価値観に合わせての仕事などする気は毛頭ないためか、マイペースで仕事ができるのが嬉しいです。

今日も、私の叔父さんの横に座って雑談していたのですが、この叔父さんは私よりも4歳も若いときに独立して、もう引退をしたいと笑顔で話しました。

やはり、できる男は40を超えたら自分の設計図を明確にする必要がありそうです。

40歳を超えたサラリーマンにアドバイスです。

社長又は、それに近い経営陣を目指す方はそのままサラリーマンを続けて下さい。

そして、自分が給料ほどの働きをしていないと確信を持てる方もサラリーマンを続けて下さい。絶対会社にしがみついた方が得です。

会社を俺が引っ張っているんだ!と自信が持てて、楽しい生活を希望する方は本当に自分のやりたいことをはじめるべきです。

サラリーマンより断然楽しいですよ。

南方写真師垂水健吾氏は、「南山王垂水写真事務所」を設立

怪力山岳写真家岡田昇氏は、「有言会社オンサイト」を設立

半漁人写真家中村征夫は、「中村征夫フォトオフィス」→「㈱スコール」に変更

辺境の写真師佐藤秀明氏も「イマジン」という会社を持っており、

山男(山岳ガイド)大蔵喜福氏も「ブルドッグ」という会社を作り

太田和彦氏も「アマゾンデザイン」、風間深志氏も「風魔プラス・ワン」

藤門弘氏も「アリスファーム」を経営し、

椎名誠、目黒孝二、沢野ひとしさんたちもご存知「本の雑誌社」を持っております。

つまり、自分の力で生き抜ける人達は、会社などお茶の子さいさいなのですね。

この本を読むと、勇気が沸いてきます。

今の会社で社長を目指さない方や、自他共に認める給料泥棒駄目駄目社員の方以外は再度考え直してはいかがでしょうか?

今の会社にいるリスクと、やめるリスクとどちらが大きいのでしょうか?

少なくても、自分の本当にやりたいことがもしあるのであれば、是非それを実現しましょう。

まあ、どちらを選ぼうと私には関係ありません(笑)・・・でも、サラリーマンより自分で起こした会社の仕事は楽で、楽しいということだけは事実です。

心配恐怖症の皆さん、八百屋の親父も、ペンキ屋の親父も、肉屋の親父も、左官屋のおっさんも経営して立派に生きています。



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高橋義夫 海賊奉行

94 高橋義夫  海賊奉行

文春文庫  2005年12月 


面白かったです!

久しぶりに海洋小説(勝手にそう呼んでいます)の面白い小説を読みました。

作者は、海洋冒険活劇小説と呼んでいるようですが、堪能しました。

どうしてこのような航海時代の小説が少ないのか!

明や、ポルトガル、スペインとの関係やフィリピン諸島やマカオ、台湾が当時日本とどのような関係であったかを書いた小説は稀である。

島国意識とか島国根性とか言われていますが、日本の常識が良くも悪くも通用しない地域や人々の話はとっても面白いです。

小説を読みながら、いろいろ妄想を広げてしまいます。

外から見て初めて日本の良さも悪さもわかるのだと痛感する場面が多数あります。

当時の日本を取り巻く外国の状況にもの凄く興味津々!

情を表面に出さず、物語を進めていく書き方にプロを感じます。

筋が通った作家や、主人公、登場人物達ってとっても気持ちがいいものでした。

高橋さんの本がまた読みたい!今度買いにいこっと。

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ディック・フランシス 再起

4029015ディック・フランシス  再起

早川書房  2006年


先日、ディックフランシスの新作を読んで、やっぱり読み応えのある本はいい!

ということで、祝宴の前の作品を引っ張り出して読みはじめました。

亡き奥様メアリさんとタッグチームを組めなくなって、もうフランシスの競馬シリーズを読むことを正直あきらめておりました。

それがこの「再起」でもう一回書いてくれたことが本当に嬉しかった。

しかも、ディック・フランシス競馬シリーズで人気No.1のシッドハレーが主人公でした。

この本を読み始めたせいか、昨日本屋で、「利腕」(シッドハレー2作目)を発見して思わずまた買ってしまいました。

「大穴」、「利腕」、「敵手」、「再起」と4つを並べて読み直そうと思っております。

シッドハレーを一言で表わすと、決してあきらめないストイックな男。

頑固で、負けず嫌いで、燃えるような闘志を内に秘め、耐えて耐えて耐えて成功を勝ち取る男です。

ディックフランシスの競馬シリーズには、耐えぬくあきらめない男が多く描かれています。

へこんでいる時や、何かに向かわなくてはいけない時に勇気をくれるシリーズです。

この再起を読むのは、5回目位ですが何度読んでも新鮮な気持ちで感動できます。

シッドハレーには、紳士がよく出てきますがこの作品では義父チャールズロランドが英国紳士の模範として描かれています。

ジャケットの着こなし方や食事の仕方、生活のリズム等にもダンディズムが漂っていて楽しめます。

ちゃらちゃらしたイタリア男や、だらしないヒップホップ野郎と違う筋の通った男が描かれており、こんなところも大好きな理由かも。

体に合わないダブダブのソフトスーツをビジネスで着たり(もうさすがにいないですね、モテスリム?スーツ全盛の今は・・)、TPOをわきまえずに色柄物のシャツをズボンの外にはだけたり、腕時計をせずに携帯の時計を見ている男は情けないです。かっこ悪いです。

素敵な音楽を聴いて、中身のある本を読んで、自分の目標をあきらめずに進んでいる男が好きです。

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井川香四郎  仕官の酒

7井川香四郎  仕官の酒

二見時代小説文庫  


ふと立ち寄った本屋さんで、面白いコーナーを発見。

時代小説フェアと銘打って、平積みのコーナーが設けてあったのです。

なになに・・・・

聞いたことがない(私が知らないだけです)作家の時代小説があります。

早見俊 目安箱番こって牛征史郎

風野真知雄 大江戸定年組

大久保智弘 御庭番宰領

井川香四郎 仕官の酒 とっくり官兵衛酔夢剣

などなど・・・・


うーん、読まねば、買わねば・・・。

さっそく数冊ランダムに手にとって購入しました。

素浪人徳山官兵衛のタイ捨流の太刀というのに興味を引かれ、とりあえず読んでみます。

楽しい時を過ごせるといいのですが・・・

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北方謙三 標的

2北方謙三 標的

光文社文庫  1990年

大藪春彦の小説をやっぱり思い出してしまいます。

しかし、実際には全く異なるのです。

この小説は是非サラリーマンのお父さんに読んで欲しいです。

スカッとします。

抑圧されたサラリーマンの鬱憤を晴らしてくれます。

真剣に考えてみると、ルールのためのルールに縛られ、仕事も出来ないバカな上司の言い付けを守って正しい行動ができないストレスって大変なものだと思います。

サザンの桑田さんが、20数年前に
「何もしない人が笑える時代~♪」 
おんなのカッパという名曲で唄っていましたが、まさにその通りかもしれません。

いつもイエスとしか言ってこなかった主人公が、なくしたプライドを取り戻すため自分のルールに素直に従って自分にとって正しい行動=反逆をおこす・・。

サラリーマンの人にはできない骨太の行動です。

「ふざけるな、殴られたあとで危険手当か。俺は殴られると人が変わるんだよ。イエスでもノーって言っちまうんだ」

カタルシスを感じて、とっても気持ちがいい!

生活のために組織に迎合している皆さん。北方さんの小説で鬱憤晴らしをしましょう。

真実と、現実の間の矛盾に悩んでもいいのです。

それが正常な反応なのです。何もしない人だけが笑っていられるのです。

一歩踏み出すと、楽しい自由な世界があるんですけど・・・

水のない井戸を掘り続けて、ふと横をみると豊かな水脈があるのに気づかないって今の日本のサラリーマンに当てはまるようです。

でも、頑張って家族のために粉骨砕身働く姿は美しいです。

そんなストレスを抱えたお父さんに北方謙三の小説を推薦いたします。

一服の清涼剤としてどうぞ。

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荒山徹 魔岩伝説

4 荒山徹   魔岩伝説

祥伝社  平成14年


私の趣味のひとつに、韓国を調べたり、観察することがあります。

と申しましても、好きだからでなく面白いからです。

韓国の歴史や、文化に対する意識、政治形態や民族性にある一定の傾向が見られて、21世紀の民主主義全盛の世界にあって、とっても興味深い国です。

ご興味のある人は、調べてみるといかに我々が間違った情報を受けてきたかよくわかるとともに、面白い事実を発見します。

暇な方はどうぞ・・・(笑)

さて、魔岩伝説ですが、荒山さんは、韓国歴史に詳しい方です。

そして、この伝奇小説では「朝鮮通信使」について新たな情報をプレゼントしてくれました。

当然、伝奇小説であるので全てが真実ではありませんが、この本で朝鮮通信使についての新しいことを教えてくれました。

参考・引用文献をみても綿密に調査取材をして書かれていることがわかります。

ストーリーも面白いのですが、今日本で教えてくれない「朝鮮」の新の姿や歴史を垣間見れることがとっても面白いです。

えっ、新聞で読んでいるから大丈夫ですって・・・!

あぶないですよ・・・テレビも新聞も韓国の真実を伝えることができないのです。

自分でいろいろな本を読んで調べると真実がわかってきます。

いやー、歴史って面白いですね。

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ディック・フランシス&フェリックス・フランシス 祝宴

Kusaki11ディック・フランシス&フェリックス・フランシス  祝宴

早川書房      2007年12月

大好きなディック・フランシスの競馬シリーズ最新作です。

一ヶ月ちょっと前に買って、読んでしまうのがもったいなくて枕元にずっと置いてありました。

この作品から、息子のフェリックスと共著となっております。

ディック・フランシスも今年で88歳。

まだ活躍されていることも驚異的なのです。

本命(62年)の頃と時代が半世紀近くも経っているので、この作品にはサーチエンジンで情報を検索するシーンも出てきます。

なんだか不思議な感覚が生じます。

競馬の勝率を初期のコンピューターを駆使していた話がありましたよね。

初めてのシェフを主人公にした物語で、クラシック音楽業界やポロ業界などを綿密に取材した奥の深いストーリーは相変わらずです。

自分の職業に誇りを持って邁進する人々を描いたらディック・フランシスの右に出る作家は少ないはず。

頑固なまでにストイックな主人公を描くディック・フランシスよりちょっと現代的な主人公になっているのも面白いところですが、失ってもポジティブに前進しようとするところはやはりディック・フランシス!

この本は、読み進むにつれてどんどん面白くなります。実は、中だるみや尻すぼみの本が多い中盛り上がる本は珍しいのです。

途中で、携帯電話の再発行のシーンがあります。どこの国でもお役所仕事をするものであり、慇懃無礼な対応シーンで思わず深く共感してしまったのです。
私も先日、某銀行で同じ思いをしたのでうなずきながら読んでしまったのです。この辺はとってもうまいですね、フランシスは・・・。

息子の特徴もしっかり出ています(今までになかった雰囲気も感じます)し、親父さんのいいところも垣間見えて安心します。


 

読み終えてしまうのを残念に思う数少ない小説シリーズです。

ディック・フランシスの競馬シリーズの最新作を読むと、必ず昔の本を引っ張り出して数冊読んでしまいます。

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豊田有恒 タイムスリップ大戦争

00109豊田有恒  タイムスリップ大戦争

角川文庫  昭和54年



探しモノをしていたら、昔の本が出てきてついつい読んでしまいました。

この頃(昭和54年)はまだSF小説が売れている時代でした。

小松左京、星新一、筒井康隆、平井和正、眉村卓、光瀬龍・・・・こんな人たちのSF小説が普通に本屋に並んでいた時代です。

SFを夢中で読み、井上靖も読み、丹羽文雄も読み、夏目漱石の面白さに夢中になっていた時代です。

どうしてSF小説が廃れてしまったんでしょうか・・・・

この本は、地震が起こり、日本列島が過去へタイムスリップしていくというお話ですが、この小説の舞台は70年代です。

サイモン&ガーファンクルがラジオで流れている時代に生きている主人公が太平洋戦争の時代へとタイムスリップして時代を遡るのですが、それを21世紀の今読んでいるのが不思議な感覚です。

30年前のSFを今読むと、なんかちょっと郷愁を感じてしまいます。

星新一さんの本でも今度買ってこようかな。

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鳴海丈 処刑人魔狼次

4029021鳴海丈 処刑人魔狼次

徳間文庫  1998年



殺し屋の時代小説をこの前読んだので、似たような話を続けざまに読んでみました。

時代小説というより、格闘小説の江戸時代版で、伝奇要素を含んでいるといった方がわかりやすいかも。

なにも考えずに、一気に読む・・・。

漫画を読む感覚で、理屈を挟まずに読み倒す・・・。

夢枕獏さんにも通じる漢武威(カムイ)流闘術を使う処刑人の話といったら、格闘小説ファンは読みたくなりますよね。

アニメを見る感覚で楽しめるちょっとエッチで、破天荒な小説です。

娯楽小説を楽しみたい時にどうぞ。

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夢枕獏 新・餓狼伝巻ノ一

00009夢枕獏  新・餓狼伝 巻ノ一 秘伝菊式編

双葉社  平成十八年

夢枕獏さんの小説にはまりまくっていた時期があります。

特に餓狼伝は読みたくて読みたくて次の作品を待ち望んでいたシリーズです。

もう20年も経つと思うのですが、格闘技時代の黎明期、UWFがプロレス革命を起こしていた時期に時を同じくして、リアル格闘技を望むプロレスファンが大勢いました。

明るく楽しい馬場さん率いる全日本プロレスも見ていてとっても楽しいのですが、アントニオ猪木の流れをくむ前田日明、佐山悟のUWFは本当にわくわくさせられたものです。

そして、活字でリアルファイトを繰り広げる丹波文七!

初期の頃の餓狼伝は本当にクオリティーが高く、

獏さんの吼える「面白いぜー!参ったか!」

と叫ぶ声が聞こえるほど面白かったです。

理屈はいりません、活字が躍って格闘していたのです。

ぶるんっ。 ぞろり・・・ ブンッ・・・

文字が闘っておりました。

丹波文七が弱く?なってから小説の面白さが半減したとはいえ、格闘小説の少ない昨今では獏さんの新刊がでれば無条件で購入してしまいます。

そんなファンはたくさんいるのではないでしょうか?

頑張れ丹波文七!

伊達潮男や巽真といったプロレスラーにもの凄い魅力があります。

松尾象山や堤城平といった空手系の登場人物も大好きです。

コンデコマ(前田光世)も登場するし、バーリトゥードをプロレス団体が主催するといったありそでなさそなストーリー展開にぶっ飛んでしまいます。

あーっ面白い!

獏さんいつまでも書き続けて下さいね。

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山田風太郎 室町お伽草紙

4029018山田風太郎 室町お伽草紙

新潮文庫  平成六年



理屈ぬきに楽しめるSF的な伝奇小説です。

戦国時代の小説も大好きなので登場人物を見ているだけで嬉しくなります。

三好長慶、松永弾正、明智光秀、長尾景虎、武田晴信、山本勘介、日吉丸などそうそうたる主役級が勢ぞろいして、山田風太郎の世界を作り上げています。

チャンバラ好きに嬉しい上泉伊勢守や塚原ト伝が出てくるの感激です。

堺の町が密接に物語に絡むあたりは、昔懐かしいNHKの「黄金の日々」を思い出します。

当然、堺会合洲の千利休も登場します。

この小説を読むと、戦国時代の小説を片っ端から読みたくなるから不思議・・・。

ここまでいい意味でデタラメ(いい意味ですよ)を書かれると、快感ですが、

「あれっ堺の状況ってどうっだったけ?」

とか史実も気になってきます。

でもこのような小説はホントに面白いです。

いろんな書き方ができる山田風太郎さんはやっぱり凄い!

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北方謙三 擬態

Koujin5 北方謙三 擬態

文春文庫  2004年11月


一昨年ころ、北方謙三に思いっきりはまっていました。

ちょうど、長く勤めたサラリーマンに見極めをつけて、自分らしく生きることを真剣に考えていた頃です。

北方さんはかつて、ロングインタビューで面白いことを言われていて、膝を打って共感したことを思い出します。

かつては、はみだす人間の心が正常だった。

健康だからはみ出してしまう。

社会は俺を受け入れないけれど、俺は健康なんだ。

はみ出す行為は、自己破滅的な要素が強く、実際にはなかなかできない。それを小説で読者に提供できたらカタルシスをかんじてくれるんじゃないか・・・・

まさしくその通りです、北方サン。

擬態では、つまらないサラリーマンの人間関係の縮図が描かれており、本物を内部に隠す主人公の反抗が始まります。

中学の時に夢中で読んだ大藪春彦の蘇る金狼を彷彿させ、読んでいても内面から湧き上がるパワーを感じます。

実際にはできない会社組織の矛盾や、仕事が全く出来もしないのに威張り腐った年功序列のバカ親父をバッサバッサとやっつける快感!

カタルシスを感じるだけでなく、自分の人生を変える役にもたった北方さん。

一度の人生ですから、みっとも恥ずかしいサラリーマン(全員ではないですよ)に甘んじるより、正しいことをすぐに実行できる立場に身を置こうと思えたのも、自分の足で立って自信を持って生き抜いている一匹狼の北方兄貴のような存在でした。

北方さんの描く狂犬をむさぼり読んだ頃を懐かしく思い出します。

20代、30代の方にとってサラリーマンはいいものでしょう。

夢中で働き、会社に貢献しながら実力を付けていく時期です。

しかし、その時期を通り過ぎていくと、人生や自分に正直に生きていこうと思えるようになるのです。

サラリーマンを継続するリスクの大きさに戦慄するのです。

幸せとは、お金でも、出世でもないことに気づくのです。

充実した時を楽しく過ごすには、仕事に偽りがあってはいけません。

わくわくした人生を送るには、仕事にも妥協してはいけないのです。

飼い犬と、野良犬の分かれ道を考えさせてくれた北方謙三さんの小説でした。

鎖につながれ自由がない代わりに飼い主に尻尾を振って餌をもらう人生か
飢えて死ぬかもしれないが、自分で生きたいように楽しく生きる人生か

どちらを選ぶのも自分です。

どこかの言論統制されている、共産主義国を報道やWEBで見るにつけ、今の一国一城の主になった自由な自分を祝福したいです。

楽しい毎日!
楽しい充実した仕事!

背中を押してくださった皆さんに心の底から感謝です。
ありがとうございます。

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椎名誠 はるさきのへび

Koujin7椎名誠  はるさきのへび

集英社文庫  1997年 6月



中篇三作の佳作です。

大好きな明るく楽しい岳物語と対比してしまいます。

あの椎名さんが女口調で書いている!?「海ちゃん、おはよう」

私の大のお気に入り「階段の上の海」

そして、いちばんインパクトのある「娘と私」

椎名さんの小説には、哀しみが色濃く漂っていて読書後になんとなくしんみりしてしまいます。

椎名誠 沢野ひとし 木村晋介 目黒孝二 等々のおなじみの面々が登場するおじさんの世界はとっても楽しく、笑いながら読み進めますが、私小説はなんか哀しいのです。

この本のあたりから徐々に椎名さんが変わってきたような感じがしてなりません。

バラバラになった家族

アメリカで暮らす娘

チベットなどに心惹かれる妻

椎名さんが言われる通り、家族が家族として過ごせる時間ってとっても短く貴重なものなのかもしれません。

渡辺一枝さんの若い頃のセリフが妙に頭に残ります。

「春は嫌いだよ。桜の花もあまり好きじゃないわ」
「大勢で咲いている桜は好きではないな・・・」

椎名さんと言うフィルターを通して見える渡辺一枝さんは、エッセイなどで親しむ一枝さんとまた違った表情を見せています。

あー、身内に小説家がいなくて良かった。

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池波正太郎 仕掛人・藤枝梅安シリーズ

00090池波正太郎  仕掛人・藤枝梅安シリーズ

講談社文庫



定期的に読み直したい大好きなシリーズです。

人間の二面性について深くつっこんで、

良いことをしながら悪いことをする・・・

鍼医者として、一般庶民を献身的に救おうとする一方で、仕掛人として人を殺める梅案。

決して奇麗事で済まさず、悪人として自らも認識しながら人間らしく季節を楽しみ、人との触れあいを愛し、そして生き生きとして描かれている酒食の場面は読者として何よりの楽しみです。

池波さんは、鬼平シリーズより、剣客商売シリーズよりもこの仕掛人シリーズを書くのが難しいと述べられておりました。

如何に読者の共感を得るか!

この池波さんの苦労は完璧に実っております。あるがままの藤枝梅安の考え方、生き方に惹かれて、何十回と読み返す本のひとつとなりました。

何回読み返しても、新たに楽しめます。

池波さんの時代小説には、柔らかなで優しい人との触れあいの楽しさが色濃くて、なんとなくホッとされるのでしょう。

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檀ふみ阿川佐和子 太ったんでないのッ!?

00025檀ふみ
阿川佐和子    太ったんでないのッ!?

新潮文庫   平成19年5月


何回も読み返しては、しみじみと笑ってしまう往復エッセイである。

エッセイでもあるし、レシピ紹介物語でもあります。

関心するのは、両おねえさまの文章力!

どうしたらこんなにうまく表現ができるのでしょうか?

この本は、4回くらいは読み返したと思うが、食事前には読まないことにしている。

夕食を食べて、風呂に持ち込んでちょっとぬるめのお湯に身を浸し、じっくりと読む。

檀ふみさんには中学の頃あこがれたものだが、男に媚びない凛としたしかもポリシーのある知性あふれる生き方はいくつになっても素敵だと感じる。

この本の中に、神戸の名レストラン「ジャン・ムーラン」のオーナーの話がちょこちょこ出てくる。

このオーナー美木氏の考え方にも大いに共感をする。

「人の3倍働いたから、引退する。(50才ちょっと)やるべきことはやりました。やめたあとやりたいことが百くらいありますしね。」

うーん、私と同じ考えである。

違うのが、やめた後やりたいことがまだ見つかっていない私と、世界放浪に身を投じたいと明確に目的をもっている美木さんとの大きな違い。

そもそも、私は早期引退したいのだが、その前に美木さんと同じ位の成功をつかまなくてはいけない。

でも、引退後の悠々自適な生活を思い浮かべると人生も捨てたものではないとニンマリしてしまう。

ワインが好きで、食べることが大好きな檀さんは太っても3kg程度・・・

しかも簡単に元に戻せる意思の強さがある。

私の生活改革は、まず規律正しい食生活と運動の開始からかなあ。

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道幸武久 加速成功

Doko1道幸武久  加速成功

サンマーク出版 2004年 8月


この本は、短期間に8万部を売り上げるというまさに、加速成功を地で行く記録を作った本だそうです。

先週の日曜日、道幸さんのセミナーに行って参りました。

パワフルでした。

徳を積む考えも、ちょうど岩元さんのブログに書かれていたり、竹田和平さんの貯徳の映像をみたこともあり、共感がもてました。

某○○ドアのトップに立たれた人も「徳」があれば、現在もトップに立っていたことと思います。

紙一重ですね。能力のある人だけにとても残念でした。

リフレーミングのお話も良かったです。

リフレーミング技術は昨年たまたま知ったのですが、道幸さんからも違った角度で教えていただけました。

負の想念を書き換えることって大切です。

私も、物事を見るときにポジティブに捉えるようになりました。

言霊という概念が古来よりありますが、ネガティブなことを口に出すとマイナス要因を呼び寄せてしまいます。

嫌なことが起こったり、苦しい時こそプラスに捉えて前向きな表現にリフレーミングすると、本当に事象が好転することを体験してきました。

できないと考えているからできないのであって、できると考えれば成功を呼び寄せます。

ナポレオンヒルが第二次世界大戦前に言っておられたことは、まだまだ通用します。

感謝し、人に多くを与え、前向きな言葉にリフレーミングしていきたいと思います。

願望を短期で達成したい人は、「加速成功」を読んでみて下さい。

手に入れたいものがあれば、紙に書いて持ち歩き、毎日それを唱えると望みが叶う。

嘘のような本当のお話です。

でも、これを信じていない人が多いから、何にもしなくても私が前に進めると思うと本当にありがたいです。

石原明さんじゃないですが、本を読まない人々が多くなったのを聞くとガッツポーズをしたくなります。

「また、多くの人が進もうとしないから相対的に私が一歩前にでることができた!」

でも、実際には石原明さんや道幸さんの本を騙されたと思って読んでいただくと幸せになれます。

みなさん、一回読んでみて下さい。
人生が変わります。

私も小説を読むのに忙しいですが、仕事だと思ってこの手の本も読んでおります。

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ロバートBパーカー 殺意のコイン

ロバート・B・パーカー  殺意のコイン サニーランドルシリーズ ハヤカワミステリ文庫
2008年4月15日発行

横浜に道幸武久さんの加速成功のセミナーに行って来ました。

いやはや、共感します。

目標を上げ続けて、上だけを目指すと急上昇しますが、短時間で上に行くと、短時間に加速度をつけて急下降しがちです。

感謝の気持ちを常に持って、「徳」を積み上げる人生を送りたいものです。

自分のやって行く方向に自信を持たせていただきました。ありがとうございます。道幸さん。

さて、久しぶりの横浜でしたので、本屋さんにも顔を出しました。

さすがに横浜・・・。

大阪とは違います。きちんと新刊本も小説も取り揃えておりました。

久しぶりにロバート・B・パーカーのコーナーを覗くと・・・・

いたいた!

サニーランドルの新刊本発見。

まだこれから読むところですが、スペンサーシリーズとの融合化を図っているのか

マーティンクワークや、フランクベルソンが登場人物欄に書かれています。

一体パーカー氏は何を目指しているのやら・・・・

でも、これでもきっと一気に読むんでしょうね。

活字中毒者は辛い・・・。

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隆慶一郎 影武者徳川家康

Sakura15隆慶一郎  影武者徳川家康 上 中 下

新潮文庫  平成5年



吉原御免状で84年に文壇に登場した遅咲きの大家です。

登場後5年後に惜しまれながら亡くなられました。

時代小説の範疇に縛らなくても「本物」の小説を書ける数少ない作家であったと思います。

嘘の話を真のように紡ぎだす名人です。

徳川家康の話ではなく、影武者世良田二郎三郎の物語であり、黒と白との戦いの壮大なる叙事詩で、氏の小説全てに流れる漂泊の民の存在が背後に色濃く伺える名作です。

・・・・なんてことはどうでもよいのです。

どうして後20年、せめて10年生きて本を書いて欲しかったです。

残念ながら隆慶一郎さんを凌駕する時代小説作家は今は・・・・・

チャンバラ小説の好きな私ですが、たまには良質な読み応えのある本も読みたくなります。

非定住の民の概念は新鮮であり、網野善彦氏の研究を見事に取り入れておられます。

おかげですっかり非定住の民に憧れ、このような自由な生き方に羨望を感じるようになってしまい私の人生も大きく変貌をとげることになりました。

土地や既成概念や悪しき習慣に縛られて不幸な人生を送る人の何と多いことか!

隆慶一郎さんの小説を読むと、自由に生きる素晴らしさを改めて考えさせられます。

自由とは、自らを由しとすること・・・。

幕末になって、坂本龍馬が登場するまで「自由」という言葉がなかった日本ですが、漂泊の民には当たり前の概念であったかもしれません。

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峰隆一郎 修羅の爪

Oosaka10 ←韓国料理屋さんで食べて見ました。

美味しかったです(笑)


◆峰隆一郎 修羅の爪 平成4年

峰さんは、面白さが小説の第一条件だとおっしゃっていました。

小説に文学的、歴史的価値など考えていなかったのです。

文学的にすぐれた村上春樹さんのような書き手もいらっしゃいます。

当然、夏目漱石、芥川龍之介、井上靖・・・・文学的に優れた作家の流れをきちんと継承する作家も必要です。

しかし、基本は面白くないと読みたくないです。

つまらない小説を書く作家の何と多いことか!

でも、いいのです。どんどん書いて下さい。

面白くなくても、読むものが無いよりずっとましです。

でも、貴重な時間を使って読むんですから、わくわくしながら没頭して読みたいものです。

峰さんの優れたところは、チャンバラに理論を用いていますが、読んでいて理屈抜きに楽しめるのです。

漱石の本は日本文学の最高峰だと思っていますし、実際その通りでしょう。

でも、仕事に疲れて眠い目をこすりながら布団の中で眠りにつくまで読む本は、もっと軽くてわかりやすい本がいいのです。

人斬り弥介ほどのスーパーヒーローではないですが、この本に登場する浮田孫十郎もいぶし銀の魅力があります。

峰さんの主人公は、魅力があります。

北方謙三さんや、船戸与一さんにも通じますが、善人をヒーローにしていないのです。

善悪を超越して、如何に生き抜くか!

生き残ることをテーマに、しかし骨太の損得抜きのポリシーが明確であること。

うーん、いいですねぇ。

浮田孫十郎は、北方謙三の主人公を彷彿させます。

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峰隆一郎 修羅が疾る

Oosaka8←クリックして大きくしてご覧下さい。

大阪府知事に噛み付いて何が何でもお金をむしりとることが生きがいの市町村長さんたちがいる「某エリア」に行って来ました。

◆峰隆一郎 修羅が疾る  大陸文庫  1990年


チャンバラ小説に何故か夢中。

佐伯さんのチャンバラ娯楽小説を読みながら、柴練さんの眠狂四郎の旅も読み、そしてリアルな人斬り小説を平行して読んでおります。

あー、時間が足りない!

睡眠時間を削って読書をしております。

この「修羅は疾る」は、人斬り弥介シリーズの第四弾です。

騙されたと思って一冊目から読んでみて下さい。

何も考えずに、ページをめくるのです。

剣術が出てきます。

K-1などの格闘技が好きな人は一度読んでみて下さい。

読んでいるだけで強くなります。

剣道とは違い、刀を抜いたら、斬るか斬られるかです。

10勝9敗などという考え方はありません。

100勝していても、最後に1敗すれば負けです。死ぬのです。

峰さんは、円月殺法を理論的に否定しました。

チャンバラ小説の主人公は皆強いのですが、どうして強いかかを理論的に書いたはじめての作家でしょう。

もちろん、円月殺法も私は好きです。
プロレスの味方ですから・・・(笑)

何も考えずに夢中になって読める本ていいですよね。

楽しければそれでいい。

こんな娯楽小説をむさぼるように読みたくなる時期ってあるんですよね。

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峰隆一郎 野良犬の群れ

Sakurama2←クリックしてみて下さい

メタボリック防止に撮影を口実に散歩してきました。


◆峰隆一郎 野良犬の群れ 葉月六郎太斬人覚  青樹社文庫 1999年

理由があって無性にチャンバラ小説が読みたくなりました。

(昨日のブログを読んでいただければ、峰さんの小説を読む訳がわかると思います)

やはり、友が言っていた通りチャンバラは小説に限ります。

円月殺法もいいですが、リアルな「殺陣」を読むのなら峰隆一郎さんが一押しです。

いろんなシリーズがあるのですが、ちょっと珍しい葉月六郎太シリーズを・・・。

刀で人を切ることに関して、ホントにリアルです。

★鯉口切らないと刀は抜けない。

★相手が抜く前に刀は抜いて準備する。

★人殺しに卑怯もくそもない、生き残るためになにをするか?

★刀は折れるもの。

★柄で相手を殴るくらいの距離まで近づかないと切れない。

★道場剣法と人斬りは全く異なる。

★斬り覚えることが肝心。

★遠心力で刀が伸びる

・・・・・

コツを書いていくと、いくらでも書けそうです。

でも、チャンバラのリアリズムの上に構築された野良犬としての生き方は現代の生き方になんとなく通じるような気がして(気がしているだけです、勝手に。ハイ!)気持ちがいいのですね。

あーっ、やっぱりチャンバラは小説の中にこそ存在する。

快感です!

峰隆一郎は、ストーリーで読むのでなく、チャンバラのリアリズムを土台とした生き残り方を読むのですね。


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佐伯泰英 上海 交代寄合伊那衆異聞

上海 交代寄合伊那衆異聞シリーズ第7弾 佐伯泰英 講談社文庫2008年4月15日発行

打ち合せにちょっとだけ遠くまで足を運び、その帰りに大手本屋さんに寄ってみました。

最近本屋さんによる時間がなく(休みがなかったです!)、ちょっと寂しかったのでストレス解消に、本を買いまくってきました。

今日の気分は時代小説だったので、最近時代小説で一人気を吐いている佐伯さんの文庫本を「えいやっ!」って買って気ました。

きっと読んだことのある本も混ざっているに違いない!間違いない・・・。

そんな細かいことは全く気にもなりませんけどね。

交代寄合伊那衆異聞の最新刊が出ていました。

幕末を舞台に、まだ「きりしたん摘発」に励む江戸末期のサラリーマン大久保住友と、これからの日本はどう有るべきかを考える主人公・・・

なんてことはこの際どうでも良いのです。

ちゃんばら活劇を読んでカタルシスを感じられればそれだけで良いのです。

ちょっとだけ最初の「変化」や「雷鳴」のころのパワーがなくなってきたのが残念ですが、何も考えずに冒険活劇を安心して楽しめるのが魅力です。

佐伯さんの小説を書くペースには驚きます。

井上靖さん 柴田練三郎さん 五味康祐さん 司馬遼太郎さん 池波正太郎さん 隆慶一郎さん 峰隆一郎さんはじめ多くの大好きな時代小説家の大家が亡くなってしまい安心して読める作家の数少ない一人となってしまいました。

このシリーズの他にも、密命シリーズや吉原裏同心シリーズ、秘剣シリーズ、居眠りシリーズなどたくさんの楽しみをプレゼントしてくれています。

故人の大家の新作がもう期待できず、読み返すことしかできない(それでも楽しいです!)のが現実ですが、佐伯さんは毎月何かしらの新作を文庫化されておりますので、まだまだ安心して新作が読めるのがとっても嬉しいです。

ありがとうございます。

でも、どれを買ったのか、どれを読んだのか本屋でわからないのですね。

そんなときは、えいっ気にせず購入するのがポイント!

所詮一冊600円か700円。

飲み屋に行ってつまみを一品頼んで食べたと思えば、安いものです。

時間単価でどっちが得かといえば、断然本ですからね。

あっそうだ。今度の出張の夜、一人で居酒屋さんに行って池波正太郎さんの本でも読みながら日本酒を飲もうっと。

さてさて、藤之助の物語の続きを読みますのでこれで失礼します。

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サラ・パレツキー サマータイム・ブルース  

サマータイム・ブルース サラ・パレツキー   ハヤカワ・ミステリ文庫 1985年

V・I・ウォーショースキーシリーズの第一作目です。

女性の主人公でしかも作家も女性です。

感情移入がしにくいので、好んでこの手の本を読まないのですが、ロバート・B・パーカーのサニー・ランドルシリーズを読んでから無性にこの手の女性主人公の探偵モノを読みたくなって一気にシリーズを購入してみました。

主人公のヴィクは結婚に破局し、探偵事務所を開いて企業関係の調査業務を営むのですが、どことなくスペンサーシリーズや、サニーランドルシリーズを彷彿させる雰囲気のおかげで違和感なく読み進めます。

この本を読んで一番嬉しいのが、お金に媚びなく夢を求めて生きているスタンスです。

そして、組織に属さず、自分のポリシーや生き方を曲げてまで仕事をしないところは読んでいて快感を感じます。

欠点も多いけれど、魅力にあふれたヴィク。

ちょっと前に、40代のお父さんがブログを開始したようで、サラリーマンを気楽に続けることが良いことだって書いておられました。

自分のポリシーや自尊心などなかったことにして、上司に媚びへつらい自分を殺して会社に寄生するように生きていく・・・と言ったら失礼ですよね。ごめんなさい。

最近サラリーマンを見ると、江戸時代末期の本分を失い、藩にも社会にも必要とされない貢献できない武士を感じさせちょっと哀しくなるのです。

正しいことを正しいと言えず、正しいことをしようにも前例がないことを理由に行動をおこせないサラリーマン。

可もなく、不可もない。前向きな発言を言わず、常に保身を気にする中年管理職。

定年まで無事に波風おこさずに過ごそうとしている光を失ったサラリーマン。

こんな人達を見ていると、アメリカの自由さが魅力的に見えてきます。

安定した月給と引き換えに夢や自由を失い、学歴や年功序列に守られた飼い犬よりも、飢えて死ぬリスクと引き換えに生きたいように生きている野良犬の方が魅力的に感じるのですね。

小さな町工場を必死に経営する下請けブルーカラーのおっちゃんや、学歴はないけれども自分の力で鉄工所を立ち上げたおじさん。

小さな食堂だけれども、お客さんに「美味しい」と褒められることが最大の報酬だと自信をもって宣言するおじいさん。

この時代は、何故か小さな城だけれど自前の城を構えて懸命に働く人達がいとおしく感じるようになりました。

正しいことを正しいとはっきり発言できて、自分の夢に向かってポジティブに生きている主人公の生活をページをめくって読むうちに、共感し感情移入できるようになりました。

今、外で遊ぶ子供がいなくなりました。

泥んこになって暗くなるまで駆け回る子供を見なくなったのは、夢を失って正しいことが出来なくなった今の大人に原因がないのでしょうか?

危ないから○○してはいけない。

外で遊ぶと汚れるから駄目。

川で泳いではいけない。

全てのリスクを遠ざけることが良いことだと間違った教育を家庭でも学校でも言われ続けた子供達・・・

こんな風に育った子供はどんな大人になるんでしょうね。

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五味康祐 わがタンノイ・オートグラフ

五味康祐 わがタンノイ・オートグラフ ステレオサウンドNo.166「ヴィンテージを楽しむ」

約一週間、面白い本を読めなかったので昨日は大沢在昌さんの「佐久間公」をむさぼりよみました。

ふぅ~。ちょっと満足です。

本屋に行く余裕がなかったので、「本の部屋」に行って昔の本をあさり、昭和30年代の時代小説を引っ張りだしてお風呂で読むことにしました。

候補は、柴田錬三郎さんの「眠狂四郎無頼控」 「眠狂四郎孤剣五十三次」
そして、五味康祐さんの「柳生武芸帳」

西部劇を時代小説で読むチャンバラ大衆小説ですが、つまらないテレビ時代劇を見るよりは1万倍楽しいですね。

チャンバラ大衆小説ばんざい!

柴練さんも、五味康祐さんも小説の大家であるというだけでなく、趣味人でした。

柴練さんの眠狂四郎シリーズは近日また書きたいのですが、五味さんの文庫本を引っ張り出した時に最近買ったオーディオの本に懐かしい五味さんの記事が転載されていたので今日はこの話題です。

詳しくは機会を改めて書こうと思っておりますが、最近音楽を聴く文化が地に落ちたと感じているのですね。

みなさんは、音楽をどのように聴いておられますか?

私は社会人になる前は、音楽をLPレコード中心で熱心に聴いておりました。

ベルベットのレコードクリーナーでLP盤の埃をさっと拭い、ターンテーブルの電源を入れます。
アンプのボリュームを下げて、慎重にカートリッジをレコードの溝に落とします。
そしてゆっくりアンプのボリュームを上げて、至福の時を音楽と共に過ごす・・・。

五味康祐さんは、
レコードで音楽を聴く場合、装置の鳴り方いかんで演奏者の芸術を変えてしまうことがしばしばある・・・・

と書かれております。思わず膝を打って共感しました。

本も文化であり、本を書いた人の物語を頭の中で読み手が再現して空想の世界に遊んで楽しむものですが、音楽はもっと複雑な過程をたどって聴き手に渡ります。

作曲家が音楽を創造し、それを演奏者が音に変換して再現=演奏します。

それを録音家(レコーディングエンジニア)が全身全霊を持ってパッケージングして録音を致します。

この、作曲家→演奏家→録音家と心を込めて作られた素晴らしい「パッケージメディア」を再生することの難しさ・・・・。

菅野沖彦さん(オーディオ評論家)がおっしゃるレコード演奏家諭と同じ主旨を五味康祐さんが述べておられます。

装置の鳴り方いかんで、演奏者の芸術を変えてしまう・・・・。

21世紀に暮らす99%以上の人々は何を言っているのかわかならないのでしょうね、きっと。

サグラダファミリアも、法隆寺も、モナ=リザも人類の貴重な文化遺産なのですが、リムスキーコルサコフの作曲した音楽も文化遺産です。

そして、数世紀前に音符に書かれた記録を実際に「音」に表現したカラヤンも文化だと思うのです。

同じように、今は亡きカラヤンの演奏したベートーベンを記録したパッケージメディアに対して文化材として尊重し、再現しようとする心を持たないといまに音楽文化も衰退してしまうのでしょうね。

クラッシクだけでなく、ビルエバンスもコルトレーンも、ジョンレノンも太田裕美さんも文化遺産としてのパッケージメディアに保存されています。

生き生きと再生させてあげると、故人も生きている方なら若い頃そのままの歌声がよみがえります。

録音物を、再生させるのには技術と、「想い」が必要なのです。

本も好きですが、パッケージメディア=レコードも大好きです。

記録物としてのこれらをしっかり表現させ、芸術を変えてしまわないようにしたいものです。

iPODを音楽再生器具だと思ったり、違法ダウンロードをしている人には絶対わからない世界でしょうけどね。

醜い音を聞いていると心が貧しくなってくると気づいているんだろうか・・・。

音楽は音で聞け!って寺島さんも言っていましたけど。
ごめんなさい、普通の方には難しいでしょうね。

でも、本も、音楽も、映画も頭の中に再現して感動したいです。

最低限度の礼儀を持って音楽を再生させると、感動が倍以上に広がるのになあ。

パッケージメディア(今ならCD)には無限の可能性が録音されています。
後は、レコード演奏家(再生者)の実力によって生きも死にもするって話でした。

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大沢在昌 雪蛍

雪蛍 大沢在昌  講談社文庫 1999年

長期の出張から帰ってきました。

出張した○○市には本屋がなく、持参した時代小説もあっという間に読んでしまったため活字中毒禁断症状が出てしまいました。

本日自宅に戻るや否やメシも食わずに、本棚に直行!

手前にあった大沢さんの本をとりあえず選んでむさぼり読みました。

脳みそがにわとりのように退化している私は、本の内容を忘れているため、一度読んだ本でも楽しく読み直せるという特権を身につけております。

「あーっそうだ、これは大好きな佐久間公シリーズだった」

感傷の街角で登場した佐久間公に魅せられて、大沢作品を読むようになって、佐久間公と共に私も年齢を刻んで来ました。

この作品で登場する佐久間公は、感傷の街角で登場した若い青年でなく、40歳を過ぎてある意味達観した傍観者としての佐久間公でした。

追跡者の血統で終わったかに思えた佐久間公シリーズを再び読んだ時の感動を思い出しながら、また読み直すと自分の経過した時を感じてしまいます。

ハードボイルドは文体であると何かの本で読みましたが、大沢作品の中で一番のハードボイルドである佐久間公シリーズが大好きです。

さて、ごめんなさい・・・続きをお風呂に入りながら読みます。

男のカッコよさって佐久間公みたいな頑固で無骨なこだわりにあるのかもしれないですよね。

「どうせ何をしていても変わらないのだ。私はいつまでたっても、探偵であることをやめられない。探偵は職業ではない。生き方だ・・・」 本文より。



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椎名誠 飛ぶ男、噛む女

飛ぶ男、噛む女   椎名誠   新潮文庫 平成十六年

昨夜久しぶりに大酒を飲んできました。
睡眠不足の一日でしたので、現実逃避したくなる本をご紹介します。

日常生活に疲れ逃げたくなる時、私は冬山の猛吹雪の中、小さな小屋にこもって、古ぼけたストーブを焚いて誰もこない孤独を楽しむ妄想をするのが好きです。

そして、その妄想を具体化するのに本が役に立ちます。

「飛ぶ男、噛む女」は、短期間に4冊くらい買ったでしょうか。

この短編小説作品集の中に、「洞食沢」というちょっと幻想的作品があります。

これが時々、無性に読みたくなるのです。

そして、読みたいときに限ってその本が見つからないのが悲しい現実。

・入口の三和土と一体化した8畳ほどの居間
・真ん中にあるダルマストーブ
・部屋の端の小さな梯子を上ると通じる中二階の寝室

描写を元に山小屋を自分流にアレンジして妄想しながら眠るのがとても好きです。

この作品集には、他にも「すだま」という山でキャンプに行った時のおどろおどろしい作品や、旅に出た「私」が語る島や温泉宿を舞台にした物語が6編収録されております。

ここ何年かの落ち着いた一人称で語る昔とちがった落ち着いた文体が、異界に読者を誘い込む名作です。

「ぱいかじ南海作戦」という一般の人が理解できる現実逃避推奨小説?もありますが、洞食沢の山小屋は少年の頃の秘密基地遊びをしたい方にお奨めです。

布団の中で、眠りにつく前にお読み下さい。

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もだえ苦しむ活字中毒者地獄の味噌蔵  椎名誠

もだえ苦しむ活字中毒者地獄の味噌蔵
椎名誠  本の雑誌社 1981年単行本  角川文庫 平成12年文庫本

いよいよ大好きな、椎名誠さんの登場です。

実は、椎名さんはもっともっと後にご登場いただこうと思っていたのですが、前回北川次郎さんが登場したことで、どうしても地獄の味噌蔵で、
「うふ、うふ、え・ぽ・き・し、え・ぽ・き・し」とつぶやくめぐろ・こおじのイメージが頭から離れず、なんと夢の中まで出てきてしまったので、仕方なく?供養のためご本尊に登場していただくことに致しました。

じつは、この本が刊行された時(4月)、私は横浜の15,000円の安アパートに暮らし始めました。
東急東横線菊名の風呂なし、トイレ共同の日当たり最悪の半地下にある4畳半です。

めぐろ・こおじ社長によると、本の雑誌社はこの頃信濃町の六畳ニ間と台所、トイレ、風呂場だけのスペースだと文庫版あとがきで書かれておりますので、貧乏人の私よりはいい環境?で編集長とケンカしながらめぐろ・こおじ発行人は働いていたのでしょう。

この本の雑誌社の境遇が、なぜか私の今の境遇とちょっと似ているので妙な感じです。
「そろそろ将来のことを考えなければならなかったが、それも面倒で・・・・」byこおじ

うーむ・・・・。

この地獄の味噌蔵は、椎名誠さんの最初の傑作のひとつであります。
とうぜん、「わしらは怪しい探検隊」シリーズと並ぶ昭和の椎名文学の金字塔でもある。

リズミカルで、表現に独特の奔放さのある椎名さんの初期の文章を読むとただただ面白い。落語を小説で読んでいるといえばいいのか。

多分、椎名さんも良い意味で、楽しんで書いていたのでしょう。

私も何年か前に椎名さんの初期のころの文章を真似て、Emailを書いて取引先とのコミュニケーションに使わせていただいたことがありました。

そうすると、気分が高揚して楽しくなってくるし、勢いがついて仕事に励めるのです。

昭和軽薄体などと言われた椎名さんの文章ですが、昭和軽薄体などと言っている馬鹿な評論家達はわかっていないのです。

地獄の味噌蔵には、ジャズのようにアドリブのリズムが刻まれています。そして夏目漱石が明治に造語を作ったように、生き生きとした造語にあふれています。

変なたとえですが、サザンオールスターズが哀愁漂うメロディにのせて、辛辣にシニカルに世相を韻を踏んだ歌詞で唄っていたように、椎名誠さんも江戸時代的都々逸風昭和小唄のリズムを原稿用紙の上で

「えーい、締め切りが怖くて小説がかけるか!」

「文句あるなら、原稿とばしてやるとばしてやるけんね、ぜったいとばしてやるけんね」

とけんね状態に陥って怒涛のごとく原稿用紙に向かったのであった(椎名風)

実は、最近の椎名さんの小説は文体が変わりました。

もともと、椎名さんの小説を読むと、読後に独特の哀愁を感じて哀しかったのですが、ここ数年の文章に、意図的な変革を感じます。

「家族で過ごす時間は実はとっても短い」とどこかで書かれていましたが、家族、夫婦、親子が時を隔ててばらばらになっていく様子を実に寂しそうに書いています。

表現がしっとりしていて、良質な私小説を書かれています。

こんな椎名さんの方が実は好きなのですが、昔の本を読むと意図的に哀しさや苦しさと無縁の世界を書いていたのが想像できてしまいます。

だから、椎名さんの本は悲しい読書感が残るのかもしれません。

でも、この味噌蔵と、発作的座談会は思いっきり笑える本です。

後半の言いたい放題のコラムも気持ちよく読めます。

こんなコラムを読んでいると、外国から馬鹿にされても文句も言えないアホ馬鹿政治家や、猿が売っても売れた高度成長時代にモノが売れたのを自分の実力と勘違いしている団塊世代の無能力管理者や、本当は自分の実力のなさを自分で知っていて会社に寄生虫のようにしがみつく妖怪シラミじじい達を思う存分心の中で馬鹿にできるので、ある種のカタルシスを感じるのであります。

あーっもっと誰かもっともっと辛口におもいっきり言ってやってくれませんか!

いっそのこと、椎名さん思いっきり辛口な本出版して下さい。お願いします。


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北上次郎 感情の法則

感情の法則  北上次郎 幻冬社文庫 平成十八年発行

活字中毒だなってつくづく感じる私ではありますが、

世の中には上には上があるものです。

今回ご紹介する本の著者、元祖活字中毒者地獄の味噌蔵=北上次郎さんです。
(わかる人にはわかるでしょう)

ご存知「本の雑誌社」 社長 目黒孝二さんのことです。

その昔、椎名誠さんと同じ会社にいた時、日本読書株式会社?(記憶があいまいです)という本を読んでいるだけでお金をもらえる会社を真剣に考えられて、結局本の雑誌という形で夢を実現してしまったうらやましい成功者です。

私もそんな会社があれば入りたいものです。

朝、会社に出社して、席に着く。
机の引き出しを開けて、本を取り出す。昨日の続きから読み出す。読む。読み続ける。ひたすら読む。昼飯は、本を読みながら片手で食べられるサンドウィッチ。

午後も読む。終業のベルがなる。読みかけの本を閉じ、家路に向かう・・・・

いいですねえ!3年も海外ミステリー課にいたから、今年中には時代小説課に移動するかもな。なんて、話題で仕事帰りに同僚と一杯やって帰るのです。

おーっお前は、今月最高殊勲賞だ!毎日残業をして、73冊を読破したから、社長賞もらえるかもね。なんて言われていたりして・・・。

椎名誠さんの書く小説や、対談集ではチャラけて見せる3枚目キャラクターも、北上次郎となのるやいなやハードボイルドに大変身!

高校の頃から私もハードボイルド小説にはまっていましたが、

ハードボイルドとは主人公の生き方ではなく、小説の文体のことである・・・

誰かがこんな風に言っておりました。これを聞いた(読んだ)時に、「なるほど!」と膝を打ったものですが、北上次郎さんの書くこのエッセイもハードボイルドです。

文章が朴訥として、クールでカッコいいです。

「感情の法則」  タイトルからしてハードボイルドの香りがしてきますね。

文章の入り方もうまいですねぇ!
読書エッセイなのに、良質の古きよきアメリカのハードボイルド小説を読んでいるような感じがします。

ちょっと北上次郎風に書いてみますね。

唐突にいきなり文章が始まる。そしてそれに関して一切の無駄な説明などない。
「佐藤正午は書き出しのうまい作家だとしられている」と書いてあるが、北上次郎も負けず劣らずうまい。
「喫茶店ピッコロは・・・にあった」
「辞世の句をつくりたい・・・」
「うちのかみさんに評判わるいですよ」
さりげなく、そしていきなり始まる。北上次郎の感情を抑えた淡々とした表現に何時しか自然と引き込まれていく

なんか、文体を変えると性格が変わったみたいで面白いですね。

北上次郎さんというより、目黒さんのことは、椎名さんの大好きなあやしい探検隊シリーズで釜たき目黒なんて呼ばれていた時からの知っています。

群ようこさんのエッセイにも登場してますよね。

一番すきだったのは、発作的座談会でお馬鹿な話を真剣に語りあう?のを読んでいるとおなかの皮がねじり切れるほど笑ったものです。あー面白い!

でも、今回ご紹介の感情の法則はかっこいいのです。
北上さん、もっともっとこんな本を出してください。

北上さんが読んだ本全てのエッセイを書いたら、莫大な量になるでしょうね。

ご自身であとがきで書かれている通り、
「翻訳小説をテキストにして、その本のテーマや会話、あるいはシーンなどを取り出しそこに勝手な感慨を付け加えた」本ですが、ご自身の身の回りのことを述べている場面が多いので、北上ファンにはお奨めです。

WEB本の雑誌の「目黒孝二の何もない日々」も楽しみに読んでおります。
本当におもしろい!
こんな文章をかけたらいいのにな・・・

あっ、そうそう。一回北上さんにお会いしてやってみたいことがあるのです。

是非、信州の酒蔵にご招待しますので、古い酒蔵にお入り下さい。
お酒と食べ物はふんだんにご用意します。
但し、本は厳禁な「禁本の酒蔵」です。

禁煙に簡単に成功した北上さんでも、「禁本」は耐えられないでしょうね。
活字に飢えた北上さんが、「あ~、う~」言いながら禁断症状に陥るのをみせて、椎名誠さんに、新しい「続活字中毒者 地獄の酒蔵」を書いてもらいたいと思うのです。

北上さん、いつも面白い本を紹介してくれてありがとうございます。

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剣客商売

剣客商売シリーズ  池波正太郎

時代小説を読むと、なんだかほっとします。

時代小説が大好きで、いつでも手の届くところに必ず置いておきます。

池波正太郎さんは、中でもお気に入りのひとりで剣客商売シリーズは、梅安シリーズと共に定期的に読み返しております。

繰り返し読み返して二十数年、未だに飽きないどころかますますはまり込んでしまいます。

高校生の頃だったか・・・日本史の授業で、当時の先生が
「田沼意次という人物は、賄賂政治という悪いイメージを間違ってというより、意図的に付けられてしまいましたが、実は優れた政治家であったのです・・・」

田沼=悪と、知らないうちに洗脳?されていましたが、この先生の言葉をきっかけに田沼意次の実行した政策、事実のみに焦点をあてて見直してみると、

「なるほど・・・」

立派な足跡を残しており、松平定信より貢献度は確かに高いと言えます。

どこかの国もそうですが、政権が交代すると、前大統領が逮捕されたりしています。
前文化を破壊したりして、自分が善であることをことさらアピールするために、前時代があたかも駄目であったと捏造をする場合も歴史には数多くあったのでしょう。

剣客商売は、田沼時代に生きた秋山小兵衛、大治郎親子の活躍を描いています。

人間は、悪いことをしながら良いこともする・・・。人間の多面性をさりげなく訴えながらなによりも、登場人物がとっても魅力的です。

絶対的な善などないし、悪もない。

融通の効きすぎる、年をとって好奇心旺盛な小兵衛老人がなんとも魅力的で、真面目一辺倒な息子大治郎との対比がとっても面白い!

池波小説では、人間の生き方、生きるうえでのポリシーが太くどーんと貫かれているのでブレがありません。

ストイックでありながら、色好みもする。それでいて矛盾を感じさせず、納得させられて一気に読まされてしまいます。

無人島に行くのなら何を持って行きますか?

こんな質問をよくされますが、

私は本を持っていけるだけもって行きたいです。

でも、一押しはこの剣客商売シリーズです。

何度読んでも飽きないし、面白い時代小説です。

剣客と銘打った小説だから、大好きなチャンバラ小説の部分もちょっとだけですがあります(チャンバラ小説の枠を大きく超えております)

変な言い方でファンの方から怒られるでしょうが、テレビアニメのサザエさんがこれだけ支持されているのとある意味同じで、秋山一家を取り囲む登場人物の魅力で未だに飽きられずに読み継がれているのでしょう。

無人島に持って行って唯一心配なのが、この本を読むとお腹が鳴ることでしょうか。

これほどおいしそうな料理や、食事シーンが登場する本も珍しいかもしれません。

また、無外流剣術含めて、剣客商売についても触れてみたいです。

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村松友視 ヤスケンの海

Yasuken_2 ヤスケンの海

村松友視  幻冬社文庫 平成17年発行

今回は、村松友視さんの本です。

スーパーエディター安原顯(けん、あきら)さんの生き方と、村松さんとの交遊録を書いた本です。

ヤスケンさん(愛情をこめて)は、愛読するオーディオ雑誌で知りました。
寺島靖国さんと、オーディオについてのやり取りをしている元気なオッサンがいるので、興味を持ち始めたのです。

寺島さんと言えば、吉祥寺のジャズ喫茶MEGの店主にして、数々のJAZの本を出しているその道の有名人。ジャズを音で聞くことにより新たなチャレンジをしている年を感じさせないパワフル親父(失礼!)で、寺島さんの著作も愛読しております。

村松さんは、一ノ関ベイシーの店主菅原正二さんと親友であります。
おそらく、JAZZ喫茶日本NO,1であり、オーディオにも人生にも哲学を感じる菅原さんと村松さんのつながりもひょんなところから生まれたようで、本当に面白くて、うらやましい人間関係をつくられております。

ここに面白い不思議な人間相関図が生まれました。

菅原正二-村松友視-安原顯-寺島靖国

私は、オーディオもJAZZも大好きなので、寺島さんの年甲斐もなく元気な生き方も好きですし、菅原さんのカッコよい生き方は男として憧れています。

この好きな両名を村松さんと、ヤスケンさんが繋いだのです。

この相関図?は、に行くほど過激な言動が多くなるのですが、ヤスケンさんも寺島さんも「異端児大いに結構!」と自信を持って暴れまわっていました。

無知な私は、ヤスケンさんが「海」の編集部にいたことも当時は知りませんでした。

文学に関わっていた時代のヤスケンさんについては、この本を読んでいただければお分かりになるので、私はヤスケンさんの知られざる一面をお話します。

JBLのS3100を愛用し、音に関しては寺島さんよりニュートラルであったと思います。

文面から漂うヤスケンさんの音は、ふっくらと優しく豊かな低音ながら、きりっとホコッとしたバランスのとれた音であろうと想像しながら文章をよんでおりました。

「てやんでぇ、ばかやろう!」と怒鳴りまくるべらんめい調の印象と異なり、クラシック音楽を聴くのもお好きなようで、一流のエディターとして好みの音にも普遍性があったのでしょう。

ヤスケンさんは晩年、オーディオ製品を買いまくっていました。そして、文章も体力の許す限り書きまくっていました。

欲しいものに巡り会ったときの行動の速さを寺島さんも絶賛していました。

欲しいと思っているだけでは手に入らない。欲しいと思ったら即行動にうつし、なにがなんでも手に入れる姿勢はヤスケンさんから学ばせていただきました。

乱暴な言動や印象と異なり、ヤスケンさんがどこか優しいと感じるのは、勝者の側からから弱者をいじめないことろにあるのかもしれません。

長いものには巻かれてしまう習性のある日本人の中で、思ったことを自信を持って発言し、それを自ら実行して生きていたヤスケンさんみたいな人は本当に
貴重であったと思います。

少数派に属しながら、卑屈にならずに壮絶な人生であったと思います。

村上龍さんもあとがきで、「壮絶だがどこか切ない」と書かれています。

人柄や調和を重視する日本の古い風習の中で、自分のした仕事が関係の無い外部の人から評価されていた才人であったと思います。

そんな異端児を応援し、理解した村松さんは本当に素晴らしい人だと思えてなりません。
村松さん、異端児少数派の味方になってくれてありがとう!

村松さん、わたしもプロレスの味方です!

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壇ふみ 父の縁側、私の書斎

Fumititinoengawa父の縁側、私の書斎

壇ふみ 新潮文庫  平成十八年


連続して、女性作家をご紹介します。

昨日、「・・・好んで女性作家の本は読まない傾向にある・・・」
と書いたところ、どうも誤解を受けたようですので、真意を説明するのと同時に
今日も女性作家を選びました。

女性作家を読まないのは、一人称の小説など読んだ場合に、女性の方が書かれた本では感情移入がしにくいためなのであって、決して女性が劣るとか、面白くないとか言うつもりはありません。

もうひとつ・・・確かに、女性作家より男性作家の本を買うほうが多いのは事実です。

でも、普通の方の何倍も、何十倍も女性作家の本を買って読んでいることをご理解下さい。

女性作家の本の在庫だけで、何百冊もあることをご説明しておきますね。

誤解させてすみませんでした。

・・・・というわけで、檀ふみさんの本に話題を移します。

私は、エッセイを読むのも大好きで、ふみお姉さんや、悪友?の阿川女史も全て拝読させていただいております。

お風呂で本を読む習慣があるせいで、冒頭の写真もぼろぼろになっています。

壇さんごめんなさい!

実は、同じ本を複数回買う習慣もあり、気に入った本は4,5冊もっていることもざらなのです。

本を読むのは、お風呂と寝る前に布団に入ってからが多いのですが、お風呂で読むと濡れて、ぼろぼろになってしまい、美しい檀ふみさんの若い頃のお写真が年代相応?に古く風化してしまいました。

この本は、家に関する話とその家で暮らす日々についてですが、家作りの参考書としても極めて優秀です。

雨漏りの問題とか、電球も交換できないような設計とか、段差の問題etc・・・家作りを検討されている方は是非この本を読んでからにして下さい。

私は、家の間取りを描くのが好きで、
「こんな家に住みたい」
とか
「こんな家に住むと、ここが玄関で居間はそこ、寝室は・・・」と妄想する習慣があるため、このエッセイで描かれている壇ふみさんの間取り図をあきもせず、何回も何回も見ては空想にふけっておりました。

しかも、詳細な説明文つきなので、お父君檀一雄さんの生活が時代を超えて生々しく浮かび上がって参ります。

敬愛する作家檀一雄さんの在りし日が生き生きと描かれていてこうした形で、檀一雄さんにお会いできると得をした気分になります。

また、間借りしていた坂口安吾さんの写真やエピソード、丹羽文雄さんまでエピソードで登場するとは本当にびっくり!

火宅の人檀一雄さんの交友関係も知ることができて何回読み直してももおもしろいです。

最後に告白を・・・
壇ふみさん、実は若い頃あなたに憧れていました。
デビューしたばかりのあなたは、慶応大学の学生だったと思いますが、可憐で一生懸命生きる女の子として中村雅俊さんの相手役だったと思いますが、ドラマに出ていましたよね。

「あー、こんな素敵な女性がいるんだなー」と胸を焦がしたものです。

父の縁側、私の書斎のカバー写真からも、壇ふみお姉さんの容姿端麗さがわかります。しかも、頭脳明晰という特典までお与えになったのですから・・。

エッセイで年齢の話もおちゃらかして出てきますが、年の取り方で益々素敵になるものです。

白洲正子さんなんかその典型ですよね。

昨日書いた、渡辺一枝さんも年を重ねた自分の方が好きだと書いていらっしゃいます。

年月を重ねた人からは味わいや風格、なにより優しさが滲み出てきます。

現在の壇ふみさんもとっても輝いていて素敵ですね。

お風呂で本をボロボロにしてゴメンナサイ。
でも、ボロボロの本のほうが愛着があって大好きなんです。
本も年月を重ねると優しさが滲み出てきますしね(笑)

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村上春樹 象の消滅

The_elephantvanishes_3 象の消滅 The Erephant Vanishes

村上春樹 短編選集1980-1991

先日、神戸市の六甲アイランドに出張に行ったときに、活字中毒の私の持っていった本では「在庫」が心もとなかったため、急きょ数少ない本屋さんに走り、淋しそうに本棚に眠っていたペーパーバックを購入しました。

ほとんどの場合がそうなのですが、目的を持って本を買いに行きません。
何か面白そうな本はないかいな?って隅から隅まで選んで探しまくります。

その時の気分で、選ぶのですがいつも「何かを買わなくてはいけない!」とある種の強迫観念に脅されて懸命に選ぶのです。

本屋に行った時間が七時半頃だったと思います。八時閉店みたいでじっくり選んでいる時間はないし、地元でいつものように買いまくると荷物が増えてしまうため、一冊にしようと誓って、本選びをしていると・・・・

買い忘れていたディック・フランシスの新刊本があるではないですか!
祝宴 Dead Heat 事情があって買ってなかった本だったのですが、読みたくて読みたくて仕方がなかった本です。またこの本については改めて書く予定ですが、ハードカバーは重くてNGなのです。

連泊の出張で、タダでさえ荷物が多くて文句たらたらなのに加え、パソコンやらデジカメやらセミナー(今回は講師で来ているため・・)に必要な機材で重くていけないため、今回はあきらめて、帰ったら絶対買ってやるから待っていてね!と泣く泣くあきらめて、その代わりに購入したのが、

「象の消滅」 村上春樹短編集 1980~1991

アメリカでよく見るいわゆる「ペーパーバック」で
クノップフ社で刊行された短編集を、村上春樹さんが新しく翻訳したものです。

田舎に住んでいると、本当に読みたい本が売っていないためこのような出張の時に珍しい本に出会うのです。

都会に住んでいる方はお笑いになるでしょうが、地方の現状は想像以上に悲惨なのです。

昔、何回も読んだ短編集をあらためて、一冊読み直してみると、中身を全然覚えてない作品もあってとっても新鮮でした。

村上春樹に出会ったのは、まだ学生だった頃ですが、村上朝日堂などのエッセイから入りました。

まだ村上さんも当時はお若い頃で、本が気に入ったというより、村上さんの考え方や行き方に共感したことをよく覚えております。

一昔前の作品をあらためて読み返してみると、やはり村上さんは天才ですね。

巻頭で、村上さんが象の消滅がアメリカで刊行された経緯を明らかにされており、これが読めたのも嬉しいことでした。

何故か村上春樹さんの長編を買い直して全部読んでいたこともあり、長編の面白さを堪能していたのですが、短編ならではの村上ワールドを村上さんの故郷の神戸の夜に読むのもまた感慨がありました。


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アナログ書斎へようこそ!第一回ディック・フランシス

皆さん、始めまして!
アナログをこよなく愛するベルトドライブと申します。よろしくお願いします。

「ベルトドライブ」という名前で、わかる方は、私と同じアナログ人間かもしれません。
00033_2
苦手なデジカメで、撮影しました。(3月上旬)
出張中の神戸六甲アイランドで感じた一足早い春の気配です。


愛用する腕時計は全て機械式時計です。

愛用するカメラは、クラッシクライカM3 1954年製

オーディオも愛し、LPレコードをカートリッジの針がコスる感触が大好きです。

仕事でパソコンも使いますが、どうも苦手でなかなか慣れずに毎日苦労をしております。

写真も大好きで、仕事でもライカを使いたいところですが、残念ながら利便性からデジカメを使っております・・・(涙)

仕事(デジタル)と私生活(アナログ)をアナログ書斎の中ででつらつらと書き綴って参ります。

そうです、DAコンバータの役目がこの「アナログ書斎」なのです。

仕事の合間に、大好きな本の話題や、感じたことをお伝えしていきます。

さて、第一回目です。

書斎というくらいですから、本の話題から始めましょう。

発売を楽しみにしているシリーズモノの小説があります。
中でも、一番のお気に入りが、ディックフランシスの「競馬シリーズ」です。

この本は、発売を待ってハードカバーで購入している数少ない本です。

ハードカバーの本は重くて気楽に読めないのでホントはあまり好きではないのですが、文庫におちるのを待ちきれません。

ディック・フランシスも、愛妻メアリーさんを亡くされてからもう執筆を止めるのかと危惧しておりましたが、なんのなんの老齢ますます新刊本を出してくれて本当に嬉しい限りです。

競馬っていうと、日本では胡散臭いかもしれませんが、英国では競馬は紳氏のスポーツであり、気品と礼節にあふれた競技なのです。

毎回登場人物は異なり、原則として一冊ごと完結しています。(シッド・ハレーなどの例外もありますが・・)

私の人生と同じくらい長くシリーズが継続しており、最も面白い海外小説のひとつといっても過言でなありません。

本命 度胸 興奮 大穴・・・・

読んで後悔なしのお奨め度ナンバーワンの小説です。

気に入った本は、5回くらい読み直しています。
ハードカバーで読んだあと、文庫が出たら2冊買って、一冊はお風呂で読んだり、寝る前に読み倒します。

でも、知らないうちに行方不明になるので、また買ってしまうのですね。

ディック・フランシスの話をしだしたら一晩かかるので、また機会を改めましょう。

でもストイックな主人公達に惚れ込むこと間違いなし!

読んだことがない人は是非読んでみて下さいね。

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