峰隆一郎 刀根又四郎論
峰隆一郎の時代小説にはたくさんの魅力的な登場人物がでてきます。
それぞれ大好きな主人公なので、主人公論を展開していこうと勝手に決めました(笑)
刀根又四郎は、二階堂平法の達人です。
二階堂平法は、松山主人が二階堂流を発展させて、平法として創始したと言われています。
平の字が示すとおり、一、八、十の順番で剣を学んで行きます。
最初の数年間は、ひたすら横に薙ぐことだけをやらされます。
剣を振りかぶって上から下に斬りかかっても、最大の肩幅しかありませんが、横に剣を薙ぐと、頭から足まで斬る長さ(可能性)が大きいため、避けにくいのです。
言われてみればその通りですね。
1.頭の皿を飛ばす。
2.首を薙ぐ
3.胸(心臓)を薙ぐ
4.腹を両断
5.脚を薙ぐ
この5パターンあるそうで、必殺の横薙ぎの剣なのですね。
一の横薙ぎを覚えたら、右袈裟斬り、左袈裟斬りの八の字斬りを覚え、最終的には十文字斬りで目録を得られるそうです。
刀根又四郎は、二階堂平法という必殺剣法の達人であり、もう一つこれ以上の武器があるのです。
殺気を感じると、半鐘がなりだして知らせてくれるのです。
酒によって両国橋の橋げたにあたまをぶつけて、右耳が聞こえなくなった代わりに「カンカンカン」と半鐘がなりだす・・・。
この発想は凄いですね。峰隆一郎恐るべし!
峰隆一郎のチャンバラ小説には宮本武蔵をはじめ岡田以蔵、浮田孫十郎、葉月六郎太そしてスーパーヒーロー柳生十兵衛と剣豪がそろっていますが、負けないという意味では刀根又四郎はベスト3に入るでしょう。
半鐘がなって危険を知らせてくれるので、準備ができるから斬られるわけがないですね。
二階堂平法+半鐘・・・これだけでも十分に強いのですが、刀根又四郎は、自分を野良犬とはっきり認識して自分の思うがまま生きるのが魅力です。
田沼意次から仕官の道(出世+安定)を告げられても、即答で断り、莫大なお金をぶら下げられてもぶれない生き方ができることこそ、刀根又四郎の魅力なのでしょう。
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