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2008年4月

北方謙三 擬態

Koujin5 北方謙三 擬態

文春文庫  2004年11月


一昨年ころ、北方謙三に思いっきりはまっていました。

ちょうど、長く勤めたサラリーマンに見極めをつけて、自分らしく生きることを真剣に考えていた頃です。

北方さんはかつて、ロングインタビューで面白いことを言われていて、膝を打って共感したことを思い出します。

かつては、はみだす人間の心が正常だった。

健康だからはみ出してしまう。

社会は俺を受け入れないけれど、俺は健康なんだ。

はみ出す行為は、自己破滅的な要素が強く、実際にはなかなかできない。それを小説で読者に提供できたらカタルシスをかんじてくれるんじゃないか・・・・

まさしくその通りです、北方サン。

擬態では、つまらないサラリーマンの人間関係の縮図が描かれており、本物を内部に隠す主人公の反抗が始まります。

中学の時に夢中で読んだ大藪春彦の蘇る金狼を彷彿させ、読んでいても内面から湧き上がるパワーを感じます。

実際にはできない会社組織の矛盾や、仕事が全く出来もしないのに威張り腐った年功序列のバカ親父をバッサバッサとやっつける快感!

カタルシスを感じるだけでなく、自分の人生を変える役にもたった北方さん。

一度の人生ですから、みっとも恥ずかしいサラリーマン(全員ではないですよ)に甘んじるより、正しいことをすぐに実行できる立場に身を置こうと思えたのも、自分の足で立って自信を持って生き抜いている一匹狼の北方兄貴のような存在でした。

北方さんの描く狂犬をむさぼり読んだ頃を懐かしく思い出します。

20代、30代の方にとってサラリーマンはいいものでしょう。

夢中で働き、会社に貢献しながら実力を付けていく時期です。

しかし、その時期を通り過ぎていくと、人生や自分に正直に生きていこうと思えるようになるのです。

サラリーマンを継続するリスクの大きさに戦慄するのです。

幸せとは、お金でも、出世でもないことに気づくのです。

充実した時を楽しく過ごすには、仕事に偽りがあってはいけません。

わくわくした人生を送るには、仕事にも妥協してはいけないのです。

飼い犬と、野良犬の分かれ道を考えさせてくれた北方謙三さんの小説でした。

鎖につながれ自由がない代わりに飼い主に尻尾を振って餌をもらう人生か
飢えて死ぬかもしれないが、自分で生きたいように楽しく生きる人生か

どちらを選ぶのも自分です。

どこかの言論統制されている、共産主義国を報道やWEBで見るにつけ、今の一国一城の主になった自由な自分を祝福したいです。

楽しい毎日!
楽しい充実した仕事!

背中を押してくださった皆さんに心の底から感謝です。
ありがとうございます。

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椎名誠 はるさきのへび

Koujin7椎名誠  はるさきのへび

集英社文庫  1997年 6月



中篇三作の佳作です。

大好きな明るく楽しい岳物語と対比してしまいます。

あの椎名さんが女口調で書いている!?「海ちゃん、おはよう」

私の大のお気に入り「階段の上の海」

そして、いちばんインパクトのある「娘と私」

椎名さんの小説には、哀しみが色濃く漂っていて読書後になんとなくしんみりしてしまいます。

椎名誠 沢野ひとし 木村晋介 目黒孝二 等々のおなじみの面々が登場するおじさんの世界はとっても楽しく、笑いながら読み進めますが、私小説はなんか哀しいのです。

この本のあたりから徐々に椎名さんが変わってきたような感じがしてなりません。

バラバラになった家族

アメリカで暮らす娘

チベットなどに心惹かれる妻

椎名さんが言われる通り、家族が家族として過ごせる時間ってとっても短く貴重なものなのかもしれません。

渡辺一枝さんの若い頃のセリフが妙に頭に残ります。

「春は嫌いだよ。桜の花もあまり好きじゃないわ」
「大勢で咲いている桜は好きではないな・・・」

椎名さんと言うフィルターを通して見える渡辺一枝さんは、エッセイなどで親しむ一枝さんとまた違った表情を見せています。

あー、身内に小説家がいなくて良かった。

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池波正太郎 仕掛人・藤枝梅安シリーズ

00090池波正太郎  仕掛人・藤枝梅安シリーズ

講談社文庫



定期的に読み直したい大好きなシリーズです。

人間の二面性について深くつっこんで、

良いことをしながら悪いことをする・・・

鍼医者として、一般庶民を献身的に救おうとする一方で、仕掛人として人を殺める梅案。

決して奇麗事で済まさず、悪人として自らも認識しながら人間らしく季節を楽しみ、人との触れあいを愛し、そして生き生きとして描かれている酒食の場面は読者として何よりの楽しみです。

池波さんは、鬼平シリーズより、剣客商売シリーズよりもこの仕掛人シリーズを書くのが難しいと述べられておりました。

如何に読者の共感を得るか!

この池波さんの苦労は完璧に実っております。あるがままの藤枝梅安の考え方、生き方に惹かれて、何十回と読み返す本のひとつとなりました。

何回読み返しても、新たに楽しめます。

池波さんの時代小説には、柔らかなで優しい人との触れあいの楽しさが色濃くて、なんとなくホッとされるのでしょう。

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檀ふみ阿川佐和子 太ったんでないのッ!?

00025檀ふみ
阿川佐和子    太ったんでないのッ!?

新潮文庫   平成19年5月


何回も読み返しては、しみじみと笑ってしまう往復エッセイである。

エッセイでもあるし、レシピ紹介物語でもあります。

関心するのは、両おねえさまの文章力!

どうしたらこんなにうまく表現ができるのでしょうか?

この本は、4回くらいは読み返したと思うが、食事前には読まないことにしている。

夕食を食べて、風呂に持ち込んでちょっとぬるめのお湯に身を浸し、じっくりと読む。

檀ふみさんには中学の頃あこがれたものだが、男に媚びない凛としたしかもポリシーのある知性あふれる生き方はいくつになっても素敵だと感じる。

この本の中に、神戸の名レストラン「ジャン・ムーラン」のオーナーの話がちょこちょこ出てくる。

このオーナー美木氏の考え方にも大いに共感をする。

「人の3倍働いたから、引退する。(50才ちょっと)やるべきことはやりました。やめたあとやりたいことが百くらいありますしね。」

うーん、私と同じ考えである。

違うのが、やめた後やりたいことがまだ見つかっていない私と、世界放浪に身を投じたいと明確に目的をもっている美木さんとの大きな違い。

そもそも、私は早期引退したいのだが、その前に美木さんと同じ位の成功をつかまなくてはいけない。

でも、引退後の悠々自適な生活を思い浮かべると人生も捨てたものではないとニンマリしてしまう。

ワインが好きで、食べることが大好きな檀さんは太っても3kg程度・・・

しかも簡単に元に戻せる意思の強さがある。

私の生活改革は、まず規律正しい食生活と運動の開始からかなあ。

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荒山徹 十兵衛両断

000039 荒山徹  十兵衛両断

新潮文庫   平成17年10月


時代小説をよく読むようになりました。

もともと時代小説が大好きなのですが、とくに最近は好んで読むようになってきました。

なんか落ち着くのですね。


本屋さんに行って、必ず買ってしまうのが

宮本武蔵と柳生十兵衛です。


この荒山徹さんの柳生十兵衛は、新たな「十兵衛」です。

魔界転生を彷彿とさせる伝奇SF的小説で、面白く一気に読んでしまいました。

いやー、面白かった。堪能しました。

発売と同時に購入し読んでいたのですが、がさごそと本の部屋を探すと奥の方からでてきたのでまた読んだ次第です。

荒山徹さんは、魔岩伝説をハードカバーで読んで初めて知った作家でしたが、韓国に詳しく(留学経験があるそうです)、朝鮮が小説によく登場してくるのでそこがまた嬉しい!

朝鮮という国は、地球上で一番面白い国です。
王朝が変わるたびに文化や歴史を破壊し、常に大陸(中国)に事大してきたユニークな国なのです。

今もなお歴史観を国定教科書により一律教育しているため、独特のユニークの歴史観をもっています。

彼らの反日言動を見ていると、いい意味で勉強になるため毎日某WEBサイトで観察をさせて楽しませてもらっています。

荒山さんは、朝鮮半島の歴史をオブラートに包んで、楽しい娯楽小説に昇華させているのが見事です。

今の日本では、朝鮮には何故かタブーがあるようで、マスコミも正確な事実を捻じ曲げて報道していますしね。

朝鮮の歴史の事実を学ぶと、いかに日本がどんな教育をさせられてきたかもわかるのですが、これは桜井よし子さんや、呉さんにまかせましょう。

十兵衛両断にも朝鮮使節の話が登場し「そうだったのか・・」と関心してしまうこともあります。

解説を見たら、なんと北上次郎さんが書いているではないですか!

うーん、さすがに洞察が鋭いですね。

さすが、元祖活字中毒者地獄の味噌蔵さんです。

荒山さん、次の小説をどんどん書いて下さいね。楽しみにしています。

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道幸武久 加速成功

Doko1道幸武久  加速成功

サンマーク出版 2004年 8月


この本は、短期間に8万部を売り上げるというまさに、加速成功を地で行く記録を作った本だそうです。

先週の日曜日、道幸さんのセミナーに行って参りました。

パワフルでした。

徳を積む考えも、ちょうど岩元さんのブログに書かれていたり、竹田和平さんの貯徳の映像をみたこともあり、共感がもてました。

某○○ドアのトップに立たれた人も「徳」があれば、現在もトップに立っていたことと思います。

紙一重ですね。能力のある人だけにとても残念でした。

リフレーミングのお話も良かったです。

リフレーミング技術は昨年たまたま知ったのですが、道幸さんからも違った角度で教えていただけました。

負の想念を書き換えることって大切です。

私も、物事を見るときにポジティブに捉えるようになりました。

言霊という概念が古来よりありますが、ネガティブなことを口に出すとマイナス要因を呼び寄せてしまいます。

嫌なことが起こったり、苦しい時こそプラスに捉えて前向きな表現にリフレーミングすると、本当に事象が好転することを体験してきました。

できないと考えているからできないのであって、できると考えれば成功を呼び寄せます。

ナポレオンヒルが第二次世界大戦前に言っておられたことは、まだまだ通用します。

感謝し、人に多くを与え、前向きな言葉にリフレーミングしていきたいと思います。

願望を短期で達成したい人は、「加速成功」を読んでみて下さい。

手に入れたいものがあれば、紙に書いて持ち歩き、毎日それを唱えると望みが叶う。

嘘のような本当のお話です。

でも、これを信じていない人が多いから、何にもしなくても私が前に進めると思うと本当にありがたいです。

石原明さんじゃないですが、本を読まない人々が多くなったのを聞くとガッツポーズをしたくなります。

「また、多くの人が進もうとしないから相対的に私が一歩前にでることができた!」

でも、実際には石原明さんや道幸さんの本を騙されたと思って読んでいただくと幸せになれます。

みなさん、一回読んでみて下さい。
人生が変わります。

私も小説を読むのに忙しいですが、仕事だと思ってこの手の本も読んでおります。

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魔法を信じた経営者 原年廣

魔法を信じた経営者 原年廣 ダイヤモンド社 2008年4月

この本は、敬愛するK氏よりお借りした本です。

いわゆる生命保険のお話です。

日本の生命保険っていかがわしかったと思いませんか?

よくあるパターンは、学校を出て、会社に入社すると生命保険会社のおばちゃんが熱心にきて勧誘し、意味もわからずに生命保険に入るというものです。

この、生命保険の外交員(営業職員)は、1年間で1/3が入れ替わるのが現実であったそうです。

このおばちゃんたちに生命保険会社が求めたのは、彼女らの家族、友人、親戚等の勧誘でした。

ある種のねずみ講といったら失礼でしょうが、企業倫理が著しく低く、そして独自の護送船団方式に守られ他者からの批判などモノともせずに高収入を誇ったものでした。

しかし、バブル経済がはじけ土地神話もなくなり、低金利時代を迎えると多くの生命保険会社が破綻していきました。

このなかで、この本の主人公「坂口さん」が登場してきました。

ライフプランナーによる理想の生命保険セールスを確立していったのです。

いわゆる、保険に加入する理由を加入者に説明し、理解を求めるようになったのです。

坂口さんは、58歳で急逝するまでの21年間に、保険会社を信頼される地位にまで高めていったのです。

詳しくは本を読んでいただきたいのですが、坂口さんは本当に保険会社かいな?って思うくらいまっとうに顧客のことを考えておりました。

ライフプランナーの仕事を、顧客が保険を受け取るまでをサポートすることとして、ライフプランナーは一生の仕事として取り組むようにしたのです。

正直なところ、まだまだ保険会社さんは、護送船団方式も払拭できず、お役所の威光を気にしすぎているところが多いのですが、坂口さんの戦いは立派な足跡を残し、彼の育てたライフプランナーが数多く活躍しております。

そして、彼らの社会貢献度は大きいものと認識します。

私は、陰ながらライフプランナーの方々の活躍を応援します。

しかし、真の意味で顧客満足度を高めるには、さらなる透明化と、時代遅れの間違った概念を払拭させることを業界人達みずからの手で進めなくてはいけないものと確信しております。

保護の壁に守られて、参入障壁を高くして守られてきた悪癖も、外資の進出で変わりつつあります。

そして、日本だけで懲りずにアメリカでも起こった「サブプライムローン」問題に保険会社がどのように対処し、反省していくかも課題です。

最後に私から皆さんへ

リスクとは、将来良くないことが起こりえる可能性のことである。(J・スキナー)

リスクのない投資は、リターンがありません。

リスクを最高限まで高めると、リターンも大きくなります。

お金を儲けるには、

1.労働
2.投資
3.ビジネス

この三つしかありえません。(J・スキナー)

話が長くなるのでこの辺で止めておきましょう。

プルデンシャル生命さん、あなたは日本の生命保険に新風をもたらしました。

今後更なるご活躍と、革命活動に期待します。

けっして、業界の悪癖に染まらないようにお祈り申し上げます。





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ロバートBパーカー 殺意のコイン

ロバート・B・パーカー  殺意のコイン サニーランドルシリーズ ハヤカワミステリ文庫
2008年4月15日発行

横浜に道幸武久さんの加速成功のセミナーに行って来ました。

いやはや、共感します。

目標を上げ続けて、上だけを目指すと急上昇しますが、短時間で上に行くと、短時間に加速度をつけて急下降しがちです。

感謝の気持ちを常に持って、「徳」を積み上げる人生を送りたいものです。

自分のやって行く方向に自信を持たせていただきました。ありがとうございます。道幸さん。

さて、久しぶりの横浜でしたので、本屋さんにも顔を出しました。

さすがに横浜・・・。

大阪とは違います。きちんと新刊本も小説も取り揃えておりました。

久しぶりにロバート・B・パーカーのコーナーを覗くと・・・・

いたいた!

サニーランドルの新刊本発見。

まだこれから読むところですが、スペンサーシリーズとの融合化を図っているのか

マーティンクワークや、フランクベルソンが登場人物欄に書かれています。

一体パーカー氏は何を目指しているのやら・・・・

でも、これでもきっと一気に読むんでしょうね。

活字中毒者は辛い・・・。

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隆慶一郎 影武者徳川家康

Sakura15隆慶一郎  影武者徳川家康 上 中 下

新潮文庫  平成5年



吉原御免状で84年に文壇に登場した遅咲きの大家です。

登場後5年後に惜しまれながら亡くなられました。

時代小説の範疇に縛らなくても「本物」の小説を書ける数少ない作家であったと思います。

嘘の話を真のように紡ぎだす名人です。

徳川家康の話ではなく、影武者世良田二郎三郎の物語であり、黒と白との戦いの壮大なる叙事詩で、氏の小説全てに流れる漂泊の民の存在が背後に色濃く伺える名作です。

・・・・なんてことはどうでもよいのです。

どうして後20年、せめて10年生きて本を書いて欲しかったです。

残念ながら隆慶一郎さんを凌駕する時代小説作家は今は・・・・・

チャンバラ小説の好きな私ですが、たまには良質な読み応えのある本も読みたくなります。

非定住の民の概念は新鮮であり、網野善彦氏の研究を見事に取り入れておられます。

おかげですっかり非定住の民に憧れ、このような自由な生き方に羨望を感じるようになってしまい私の人生も大きく変貌をとげることになりました。

土地や既成概念や悪しき習慣に縛られて不幸な人生を送る人の何と多いことか!

隆慶一郎さんの小説を読むと、自由に生きる素晴らしさを改めて考えさせられます。

自由とは、自らを由しとすること・・・。

幕末になって、坂本龍馬が登場するまで「自由」という言葉がなかった日本ですが、漂泊の民には当たり前の概念であったかもしれません。

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峰隆一郎 修羅の爪

Oosaka10 ←韓国料理屋さんで食べて見ました。

美味しかったです(笑)


◆峰隆一郎 修羅の爪 平成4年

峰さんは、面白さが小説の第一条件だとおっしゃっていました。

小説に文学的、歴史的価値など考えていなかったのです。

文学的にすぐれた村上春樹さんのような書き手もいらっしゃいます。

当然、夏目漱石、芥川龍之介、井上靖・・・・文学的に優れた作家の流れをきちんと継承する作家も必要です。

しかし、基本は面白くないと読みたくないです。

つまらない小説を書く作家の何と多いことか!

でも、いいのです。どんどん書いて下さい。

面白くなくても、読むものが無いよりずっとましです。

でも、貴重な時間を使って読むんですから、わくわくしながら没頭して読みたいものです。

峰さんの優れたところは、チャンバラに理論を用いていますが、読んでいて理屈抜きに楽しめるのです。

漱石の本は日本文学の最高峰だと思っていますし、実際その通りでしょう。

でも、仕事に疲れて眠い目をこすりながら布団の中で眠りにつくまで読む本は、もっと軽くてわかりやすい本がいいのです。

人斬り弥介ほどのスーパーヒーローではないですが、この本に登場する浮田孫十郎もいぶし銀の魅力があります。

峰さんの主人公は、魅力があります。

北方謙三さんや、船戸与一さんにも通じますが、善人をヒーローにしていないのです。

善悪を超越して、如何に生き抜くか!

生き残ることをテーマに、しかし骨太の損得抜きのポリシーが明確であること。

うーん、いいですねぇ。

浮田孫十郎は、北方謙三の主人公を彷彿させます。

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峰隆一郎 修羅が疾る

Oosaka8←クリックして大きくしてご覧下さい。

大阪府知事に噛み付いて何が何でもお金をむしりとることが生きがいの市町村長さんたちがいる「某エリア」に行って来ました。

◆峰隆一郎 修羅が疾る  大陸文庫  1990年


チャンバラ小説に何故か夢中。

佐伯さんのチャンバラ娯楽小説を読みながら、柴練さんの眠狂四郎の旅も読み、そしてリアルな人斬り小説を平行して読んでおります。

あー、時間が足りない!

睡眠時間を削って読書をしております。

この「修羅は疾る」は、人斬り弥介シリーズの第四弾です。

騙されたと思って一冊目から読んでみて下さい。

何も考えずに、ページをめくるのです。

剣術が出てきます。

K-1などの格闘技が好きな人は一度読んでみて下さい。

読んでいるだけで強くなります。

剣道とは違い、刀を抜いたら、斬るか斬られるかです。

10勝9敗などという考え方はありません。

100勝していても、最後に1敗すれば負けです。死ぬのです。

峰さんは、円月殺法を理論的に否定しました。

チャンバラ小説の主人公は皆強いのですが、どうして強いかかを理論的に書いたはじめての作家でしょう。

もちろん、円月殺法も私は好きです。
プロレスの味方ですから・・・(笑)

何も考えずに夢中になって読める本ていいですよね。

楽しければそれでいい。

こんな娯楽小説をむさぼるように読みたくなる時期ってあるんですよね。

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峰隆一郎 野良犬の群れ

Sakurama2←クリックしてみて下さい

メタボリック防止に撮影を口実に散歩してきました。


◆峰隆一郎 野良犬の群れ 葉月六郎太斬人覚  青樹社文庫 1999年

理由があって無性にチャンバラ小説が読みたくなりました。

(昨日のブログを読んでいただければ、峰さんの小説を読む訳がわかると思います)

やはり、友が言っていた通りチャンバラは小説に限ります。

円月殺法もいいですが、リアルな「殺陣」を読むのなら峰隆一郎さんが一押しです。

いろんなシリーズがあるのですが、ちょっと珍しい葉月六郎太シリーズを・・・。

刀で人を切ることに関して、ホントにリアルです。

★鯉口切らないと刀は抜けない。

★相手が抜く前に刀は抜いて準備する。

★人殺しに卑怯もくそもない、生き残るためになにをするか?

★刀は折れるもの。

★柄で相手を殴るくらいの距離まで近づかないと切れない。

★道場剣法と人斬りは全く異なる。

★斬り覚えることが肝心。

★遠心力で刀が伸びる

・・・・・

コツを書いていくと、いくらでも書けそうです。

でも、チャンバラのリアリズムの上に構築された野良犬としての生き方は現代の生き方になんとなく通じるような気がして(気がしているだけです、勝手に。ハイ!)気持ちがいいのですね。

あーっ、やっぱりチャンバラは小説の中にこそ存在する。

快感です!

峰隆一郎は、ストーリーで読むのでなく、チャンバラのリアリズムを土台とした生き残り方を読むのですね。


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佐伯泰英 密名シリーズ 密命

Sakura19 密命 密命シリーズ第一弾   祥伝社文庫





早起きして散歩をしがてら早朝の桜や春の花を撮影してきました。

六時頃だったので、誰もいない道をゆっくり歩いてきました。

たまにはいいものです。

先ほど、TV東京のテレビ番組を夕飯食べながらみておりましたら、明日18日から佐伯さんの密命シリーズがドラマからされてスタートするとCMをやっておりました。

「ほぅ!榎本孝明さんが、金杉惣三郎をやるんだ。」

シリーズも長くなり、今?では年をとった金杉惣三郎ですが榎本孝明さんだったら見た目が若作りで、実際にはお年をめされている(失礼!)のでそれなりに演じられるでしょうね。

テレビドラマも悪くないですが、チャンバラシーンには全く期待できそうもないですね。

私の大学時代の朋友に私以上の活字中毒者がいました。

O君曰く、

「時代小説で面白いのは、何と言ってもチャンバラシーン!」

「だけどテレビの時代ドラマで一番つまらないのはチャンバラシーン!」

けだし名言です。

さて、寒月霞斬りはどう表現されるんでしょうか?

峰隆一郎さんの小説でも読んで殺陣を作り上げるとリアリティーが増すんでしょうがね。

駄目もとで見てみますか・・・。

きっとガッカリして、峰さんの小説を読み直したくなると思います。

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佐伯泰英 上海 交代寄合伊那衆異聞

上海 交代寄合伊那衆異聞シリーズ第7弾 佐伯泰英 講談社文庫2008年4月15日発行

打ち合せにちょっとだけ遠くまで足を運び、その帰りに大手本屋さんに寄ってみました。

最近本屋さんによる時間がなく(休みがなかったです!)、ちょっと寂しかったのでストレス解消に、本を買いまくってきました。

今日の気分は時代小説だったので、最近時代小説で一人気を吐いている佐伯さんの文庫本を「えいやっ!」って買って気ました。

きっと読んだことのある本も混ざっているに違いない!間違いない・・・。

そんな細かいことは全く気にもなりませんけどね。

交代寄合伊那衆異聞の最新刊が出ていました。

幕末を舞台に、まだ「きりしたん摘発」に励む江戸末期のサラリーマン大久保住友と、これからの日本はどう有るべきかを考える主人公・・・

なんてことはこの際どうでも良いのです。

ちゃんばら活劇を読んでカタルシスを感じられればそれだけで良いのです。

ちょっとだけ最初の「変化」や「雷鳴」のころのパワーがなくなってきたのが残念ですが、何も考えずに冒険活劇を安心して楽しめるのが魅力です。

佐伯さんの小説を書くペースには驚きます。

井上靖さん 柴田練三郎さん 五味康祐さん 司馬遼太郎さん 池波正太郎さん 隆慶一郎さん 峰隆一郎さんはじめ多くの大好きな時代小説家の大家が亡くなってしまい安心して読める作家の数少ない一人となってしまいました。

このシリーズの他にも、密命シリーズや吉原裏同心シリーズ、秘剣シリーズ、居眠りシリーズなどたくさんの楽しみをプレゼントしてくれています。

故人の大家の新作がもう期待できず、読み返すことしかできない(それでも楽しいです!)のが現実ですが、佐伯さんは毎月何かしらの新作を文庫化されておりますので、まだまだ安心して新作が読めるのがとっても嬉しいです。

ありがとうございます。

でも、どれを買ったのか、どれを読んだのか本屋でわからないのですね。

そんなときは、えいっ気にせず購入するのがポイント!

所詮一冊600円か700円。

飲み屋に行ってつまみを一品頼んで食べたと思えば、安いものです。

時間単価でどっちが得かといえば、断然本ですからね。

あっそうだ。今度の出張の夜、一人で居酒屋さんに行って池波正太郎さんの本でも読みながら日本酒を飲もうっと。

さてさて、藤之助の物語の続きを読みますのでこれで失礼します。

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サラ・パレツキー サマータイム・ブルース  

サマータイム・ブルース サラ・パレツキー   ハヤカワ・ミステリ文庫 1985年

V・I・ウォーショースキーシリーズの第一作目です。

女性の主人公でしかも作家も女性です。

感情移入がしにくいので、好んでこの手の本を読まないのですが、ロバート・B・パーカーのサニー・ランドルシリーズを読んでから無性にこの手の女性主人公の探偵モノを読みたくなって一気にシリーズを購入してみました。

主人公のヴィクは結婚に破局し、探偵事務所を開いて企業関係の調査業務を営むのですが、どことなくスペンサーシリーズや、サニーランドルシリーズを彷彿させる雰囲気のおかげで違和感なく読み進めます。

この本を読んで一番嬉しいのが、お金に媚びなく夢を求めて生きているスタンスです。

そして、組織に属さず、自分のポリシーや生き方を曲げてまで仕事をしないところは読んでいて快感を感じます。

欠点も多いけれど、魅力にあふれたヴィク。

ちょっと前に、40代のお父さんがブログを開始したようで、サラリーマンを気楽に続けることが良いことだって書いておられました。

自分のポリシーや自尊心などなかったことにして、上司に媚びへつらい自分を殺して会社に寄生するように生きていく・・・と言ったら失礼ですよね。ごめんなさい。

最近サラリーマンを見ると、江戸時代末期の本分を失い、藩にも社会にも必要とされない貢献できない武士を感じさせちょっと哀しくなるのです。

正しいことを正しいと言えず、正しいことをしようにも前例がないことを理由に行動をおこせないサラリーマン。

可もなく、不可もない。前向きな発言を言わず、常に保身を気にする中年管理職。

定年まで無事に波風おこさずに過ごそうとしている光を失ったサラリーマン。

こんな人達を見ていると、アメリカの自由さが魅力的に見えてきます。

安定した月給と引き換えに夢や自由を失い、学歴や年功序列に守られた飼い犬よりも、飢えて死ぬリスクと引き換えに生きたいように生きている野良犬の方が魅力的に感じるのですね。

小さな町工場を必死に経営する下請けブルーカラーのおっちゃんや、学歴はないけれども自分の力で鉄工所を立ち上げたおじさん。

小さな食堂だけれども、お客さんに「美味しい」と褒められることが最大の報酬だと自信をもって宣言するおじいさん。

この時代は、何故か小さな城だけれど自前の城を構えて懸命に働く人達がいとおしく感じるようになりました。

正しいことを正しいとはっきり発言できて、自分の夢に向かってポジティブに生きている主人公の生活をページをめくって読むうちに、共感し感情移入できるようになりました。

今、外で遊ぶ子供がいなくなりました。

泥んこになって暗くなるまで駆け回る子供を見なくなったのは、夢を失って正しいことが出来なくなった今の大人に原因がないのでしょうか?

危ないから○○してはいけない。

外で遊ぶと汚れるから駄目。

川で泳いではいけない。

全てのリスクを遠ざけることが良いことだと間違った教育を家庭でも学校でも言われ続けた子供達・・・

こんな風に育った子供はどんな大人になるんでしょうね。

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五味康祐 わがタンノイ・オートグラフ

五味康祐 わがタンノイ・オートグラフ ステレオサウンドNo.166「ヴィンテージを楽しむ」

約一週間、面白い本を読めなかったので昨日は大沢在昌さんの「佐久間公」をむさぼりよみました。

ふぅ~。ちょっと満足です。

本屋に行く余裕がなかったので、「本の部屋」に行って昔の本をあさり、昭和30年代の時代小説を引っ張りだしてお風呂で読むことにしました。

候補は、柴田錬三郎さんの「眠狂四郎無頼控」 「眠狂四郎孤剣五十三次」
そして、五味康祐さんの「柳生武芸帳」

西部劇を時代小説で読むチャンバラ大衆小説ですが、つまらないテレビ時代劇を見るよりは1万倍楽しいですね。

チャンバラ大衆小説ばんざい!

柴練さんも、五味康祐さんも小説の大家であるというだけでなく、趣味人でした。

柴練さんの眠狂四郎シリーズは近日また書きたいのですが、五味さんの文庫本を引っ張り出した時に最近買ったオーディオの本に懐かしい五味さんの記事が転載されていたので今日はこの話題です。

詳しくは機会を改めて書こうと思っておりますが、最近音楽を聴く文化が地に落ちたと感じているのですね。

みなさんは、音楽をどのように聴いておられますか?

私は社会人になる前は、音楽をLPレコード中心で熱心に聴いておりました。

ベルベットのレコードクリーナーでLP盤の埃をさっと拭い、ターンテーブルの電源を入れます。
アンプのボリュームを下げて、慎重にカートリッジをレコードの溝に落とします。
そしてゆっくりアンプのボリュームを上げて、至福の時を音楽と共に過ごす・・・。

五味康祐さんは、
レコードで音楽を聴く場合、装置の鳴り方いかんで演奏者の芸術を変えてしまうことがしばしばある・・・・

と書かれております。思わず膝を打って共感しました。

本も文化であり、本を書いた人の物語を頭の中で読み手が再現して空想の世界に遊んで楽しむものですが、音楽はもっと複雑な過程をたどって聴き手に渡ります。

作曲家が音楽を創造し、それを演奏者が音に変換して再現=演奏します。

それを録音家(レコーディングエンジニア)が全身全霊を持ってパッケージングして録音を致します。

この、作曲家→演奏家→録音家と心を込めて作られた素晴らしい「パッケージメディア」を再生することの難しさ・・・・。

菅野沖彦さん(オーディオ評論家)がおっしゃるレコード演奏家諭と同じ主旨を五味康祐さんが述べておられます。

装置の鳴り方いかんで、演奏者の芸術を変えてしまう・・・・。

21世紀に暮らす99%以上の人々は何を言っているのかわかならないのでしょうね、きっと。

サグラダファミリアも、法隆寺も、モナ=リザも人類の貴重な文化遺産なのですが、リムスキーコルサコフの作曲した音楽も文化遺産です。

そして、数世紀前に音符に書かれた記録を実際に「音」に表現したカラヤンも文化だと思うのです。

同じように、今は亡きカラヤンの演奏したベートーベンを記録したパッケージメディアに対して文化材として尊重し、再現しようとする心を持たないといまに音楽文化も衰退してしまうのでしょうね。

クラッシクだけでなく、ビルエバンスもコルトレーンも、ジョンレノンも太田裕美さんも文化遺産としてのパッケージメディアに保存されています。

生き生きと再生させてあげると、故人も生きている方なら若い頃そのままの歌声がよみがえります。

録音物を、再生させるのには技術と、「想い」が必要なのです。

本も好きですが、パッケージメディア=レコードも大好きです。

記録物としてのこれらをしっかり表現させ、芸術を変えてしまわないようにしたいものです。

iPODを音楽再生器具だと思ったり、違法ダウンロードをしている人には絶対わからない世界でしょうけどね。

醜い音を聞いていると心が貧しくなってくると気づいているんだろうか・・・。

音楽は音で聞け!って寺島さんも言っていましたけど。
ごめんなさい、普通の方には難しいでしょうね。

でも、本も、音楽も、映画も頭の中に再現して感動したいです。

最低限度の礼儀を持って音楽を再生させると、感動が倍以上に広がるのになあ。

パッケージメディア(今ならCD)には無限の可能性が録音されています。
後は、レコード演奏家(再生者)の実力によって生きも死にもするって話でした。

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大沢在昌 雪蛍

雪蛍 大沢在昌  講談社文庫 1999年

長期の出張から帰ってきました。

出張した○○市には本屋がなく、持参した時代小説もあっという間に読んでしまったため活字中毒禁断症状が出てしまいました。

本日自宅に戻るや否やメシも食わずに、本棚に直行!

手前にあった大沢さんの本をとりあえず選んでむさぼり読みました。

脳みそがにわとりのように退化している私は、本の内容を忘れているため、一度読んだ本でも楽しく読み直せるという特権を身につけております。

「あーっそうだ、これは大好きな佐久間公シリーズだった」

感傷の街角で登場した佐久間公に魅せられて、大沢作品を読むようになって、佐久間公と共に私も年齢を刻んで来ました。

この作品で登場する佐久間公は、感傷の街角で登場した若い青年でなく、40歳を過ぎてある意味達観した傍観者としての佐久間公でした。

追跡者の血統で終わったかに思えた佐久間公シリーズを再び読んだ時の感動を思い出しながら、また読み直すと自分の経過した時を感じてしまいます。

ハードボイルドは文体であると何かの本で読みましたが、大沢作品の中で一番のハードボイルドである佐久間公シリーズが大好きです。

さて、ごめんなさい・・・続きをお風呂に入りながら読みます。

男のカッコよさって佐久間公みたいな頑固で無骨なこだわりにあるのかもしれないですよね。

「どうせ何をしていても変わらないのだ。私はいつまでたっても、探偵であることをやめられない。探偵は職業ではない。生き方だ・・・」 本文より。



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ゴルゴ13 出生の秘密 SPECIAL EDITION

ゴルゴ13 出生の秘密

なんと、漫画がタイトルに・・・!ごめんなさい。

実は、これには理由があります。

某都市に出張で約1週間います。

もってきた佐伯さんの時代小説も一日目で一気に読破して読む本がなくなりました。

ずっとホテル生活の出張生活ですが、出張先の半径5km以内に本屋がないのです(涙)

「本屋さんは、どこにありますか?」と聞いてみると

答えは「ない!」とのことです。

うーん、恐るべし!○○市・・・。

ということで、コンビニに行って推理小説でも読もうかなって思ったのですが、置いてあるのは読んだことがある本だけ・・。しかも泣くほどレベルの低い本でした。

面白い本なら何冊かっても気にならないのですが、ちょっとご勘弁と行った本しかありません。

そこで、ゴルゴ13の出生の秘密を買いました。

うーん、つまらない!(さいとう先生ごめんなさい)と思いながら読んでいましたが、最後の漫画は面白かったです。

ラスプーチン、レーニン、トロツキーなんて私の好き?というより好んで読む20世紀前半のロシア革命時代からソ連初期の激動の時代がちょっとでてきたので身を乗り出しました。

「ボルシェビキ」なんて活字をみるだけで、自分の脳内で物語が勝手に始まります。

漫画は嫌いじゃないですが、明日には家に帰ります。

そうしたら、旧ソ連のKGBに追われるアメリカ人のパイロットがシベリアの原野を逃げる冒険小説や、フルシチョフを描いた小説でも読もうと思う次第です。はい・・・。

本が読みたい・・・!

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椎名誠 飛ぶ男、噛む女

飛ぶ男、噛む女   椎名誠   新潮文庫 平成十六年

昨夜久しぶりに大酒を飲んできました。
睡眠不足の一日でしたので、現実逃避したくなる本をご紹介します。

日常生活に疲れ逃げたくなる時、私は冬山の猛吹雪の中、小さな小屋にこもって、古ぼけたストーブを焚いて誰もこない孤独を楽しむ妄想をするのが好きです。

そして、その妄想を具体化するのに本が役に立ちます。

「飛ぶ男、噛む女」は、短期間に4冊くらい買ったでしょうか。

この短編小説作品集の中に、「洞食沢」というちょっと幻想的作品があります。

これが時々、無性に読みたくなるのです。

そして、読みたいときに限ってその本が見つからないのが悲しい現実。

・入口の三和土と一体化した8畳ほどの居間
・真ん中にあるダルマストーブ
・部屋の端の小さな梯子を上ると通じる中二階の寝室

描写を元に山小屋を自分流にアレンジして妄想しながら眠るのがとても好きです。

この作品集には、他にも「すだま」という山でキャンプに行った時のおどろおどろしい作品や、旅に出た「私」が語る島や温泉宿を舞台にした物語が6編収録されております。

ここ何年かの落ち着いた一人称で語る昔とちがった落ち着いた文体が、異界に読者を誘い込む名作です。

「ぱいかじ南海作戦」という一般の人が理解できる現実逃避推奨小説?もありますが、洞食沢の山小屋は少年の頃の秘密基地遊びをしたい方にお奨めです。

布団の中で、眠りにつく前にお読み下さい。

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もだえ苦しむ活字中毒者地獄の味噌蔵  椎名誠

もだえ苦しむ活字中毒者地獄の味噌蔵
椎名誠  本の雑誌社 1981年単行本  角川文庫 平成12年文庫本

いよいよ大好きな、椎名誠さんの登場です。

実は、椎名さんはもっともっと後にご登場いただこうと思っていたのですが、前回北川次郎さんが登場したことで、どうしても地獄の味噌蔵で、
「うふ、うふ、え・ぽ・き・し、え・ぽ・き・し」とつぶやくめぐろ・こおじのイメージが頭から離れず、なんと夢の中まで出てきてしまったので、仕方なく?供養のためご本尊に登場していただくことに致しました。

じつは、この本が刊行された時(4月)、私は横浜の15,000円の安アパートに暮らし始めました。
東急東横線菊名の風呂なし、トイレ共同の日当たり最悪の半地下にある4畳半です。

めぐろ・こおじ社長によると、本の雑誌社はこの頃信濃町の六畳ニ間と台所、トイレ、風呂場だけのスペースだと文庫版あとがきで書かれておりますので、貧乏人の私よりはいい環境?で編集長とケンカしながらめぐろ・こおじ発行人は働いていたのでしょう。

この本の雑誌社の境遇が、なぜか私の今の境遇とちょっと似ているので妙な感じです。
「そろそろ将来のことを考えなければならなかったが、それも面倒で・・・・」byこおじ

うーむ・・・・。

この地獄の味噌蔵は、椎名誠さんの最初の傑作のひとつであります。
とうぜん、「わしらは怪しい探検隊」シリーズと並ぶ昭和の椎名文学の金字塔でもある。

リズミカルで、表現に独特の奔放さのある椎名さんの初期の文章を読むとただただ面白い。落語を小説で読んでいるといえばいいのか。

多分、椎名さんも良い意味で、楽しんで書いていたのでしょう。

私も何年か前に椎名さんの初期のころの文章を真似て、Emailを書いて取引先とのコミュニケーションに使わせていただいたことがありました。

そうすると、気分が高揚して楽しくなってくるし、勢いがついて仕事に励めるのです。

昭和軽薄体などと言われた椎名さんの文章ですが、昭和軽薄体などと言っている馬鹿な評論家達はわかっていないのです。

地獄の味噌蔵には、ジャズのようにアドリブのリズムが刻まれています。そして夏目漱石が明治に造語を作ったように、生き生きとした造語にあふれています。

変なたとえですが、サザンオールスターズが哀愁漂うメロディにのせて、辛辣にシニカルに世相を韻を踏んだ歌詞で唄っていたように、椎名誠さんも江戸時代的都々逸風昭和小唄のリズムを原稿用紙の上で

「えーい、締め切りが怖くて小説がかけるか!」

「文句あるなら、原稿とばしてやるとばしてやるけんね、ぜったいとばしてやるけんね」

とけんね状態に陥って怒涛のごとく原稿用紙に向かったのであった(椎名風)

実は、最近の椎名さんの小説は文体が変わりました。

もともと、椎名さんの小説を読むと、読後に独特の哀愁を感じて哀しかったのですが、ここ数年の文章に、意図的な変革を感じます。

「家族で過ごす時間は実はとっても短い」とどこかで書かれていましたが、家族、夫婦、親子が時を隔ててばらばらになっていく様子を実に寂しそうに書いています。

表現がしっとりしていて、良質な私小説を書かれています。

こんな椎名さんの方が実は好きなのですが、昔の本を読むと意図的に哀しさや苦しさと無縁の世界を書いていたのが想像できてしまいます。

だから、椎名さんの本は悲しい読書感が残るのかもしれません。

でも、この味噌蔵と、発作的座談会は思いっきり笑える本です。

後半の言いたい放題のコラムも気持ちよく読めます。

こんなコラムを読んでいると、外国から馬鹿にされても文句も言えないアホ馬鹿政治家や、猿が売っても売れた高度成長時代にモノが売れたのを自分の実力と勘違いしている団塊世代の無能力管理者や、本当は自分の実力のなさを自分で知っていて会社に寄生虫のようにしがみつく妖怪シラミじじい達を思う存分心の中で馬鹿にできるので、ある種のカタルシスを感じるのであります。

あーっもっと誰かもっともっと辛口におもいっきり言ってやってくれませんか!

いっそのこと、椎名さん思いっきり辛口な本出版して下さい。お願いします。


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